知っておきたい引越しの契約不適合責任
はじめての引越
「契約不適合責任」について教えてください。
引越の達人
「契約不適合責任」とは、売買や請負などの契約に基づき引き渡された目的物の内容と契約内容との間に相違があった場合、売主（施工業者）が買主（施主）に対して負担する法的責任です。
はじめての引越
以前は「瑕疵担保責任」というものが存在していたそうですね。
引越の達人
その通りです。2020年4月1日の民法改正により、「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に名称が変更されました。
契約不適合責任とは。
引っ越しに関連する用語として「契約不適合責任」があります。契約不適合責任とは、売買や請負契約に基づき提供されたものが、契約内容で定められた種類、数量、品質のいずれかに当てはまらなかった場合に、売り手（施工業者）が買い手（施主）に対して負う法的責任のことです。2020年4月1日に民法が改正されるまでは、「瑕疵担保責任」が契約不適合責任に似たものとして存在していました。
契約不適合責任とは？
-契約不適合責任とは？-
引越しの契約において、契約不適合責任とは、引越し業者が契約で約束した内容と異なるサービスを提供した場合に、引越し業者に発生する責任のことを指します。この場合、引越し業者は、お客様に対し、契約と異なる内容のサービスを提供したことに対する損害賠償責任を負います。具体的には、荷物の破損や紛失に対する賠償、到着時間の遅延に対する損害賠償などが含まれます。この責任を負うのはあくまで引越し業者であり、お客様が契約内容を十分に理解せずに依頼した場合は、契約不適合責任は発生しません。引越しを依頼する際には、契約内容をしっかりと確認し、契約不適合責任の範囲について理解しておくことが大切です。
契約不適合責任の対象
賃貸物件の契約不適合責任とは、借主が契約内容に記載された物件の利用ができない、もしくは制限される状況に陥った場合に、賃貸人に損害賠償や契約解除を求められる制度です。この責任の対象となるのは、物件の構造的欠陥や不具合など、契約内容と著しく異なり、借主の通常の利用を妨げるような重大な瑕疵です。具体的には、雨漏り、構造上の不具合、衛生設備の不具合、害虫の大量発生などが挙げられます。
契約不適合責任の主張方法
契約不適合責任を主張する方法を知っておくことで、引越しにおけるトラブルを回避することができます。まずは、契約書の内容を十分に確認し、搬送物に関する特約や免責事項を確認しましょう。不具合が生じた場合は、到着日から8日以内に書面で引越し業者に連絡することが重要です。損傷や紛失の状況を詳しく説明し、可能であれば証拠写真を添えましょう。また、契約内容に基づき、修理や交換、損害賠償を請求することができます。ただし、補償額には上限がある場合がありますので、契約書を確認しておくことが大切です。さらに、引越し契約に定められている手続きに沿って主張を行う必要があり、書面提出の期限や内容の要件などを遵守することが求められます。
契約不適合責任の除斥期間
契約不適合責任の除斥期間
契約不適合責任には、除斥期間が定められています。除斥期間とは、引越し完了から一定期間内に契約不適合を申告しない場合、その後の請求が認められないという期間のことです。通常、この期間は14日間とされています。
引越し完了後、荷物の破損や紛失に気づいた場合は、速やかに引越し業者に連絡することが重要です。契約不適合責任の対象となるかどうかを確認し、必要に応じて請求手続きを開始しましょう。除斥期間を過ぎると、たとえ契約不適合があった場合でも、請求が認められなくなってしまうため注意が必要です。
契約不適合責任を避ける対策
-契約不適合責任を避ける対策-
引越し業者と契約を交わす際には、契約不適合責任が発生しないよう、いくつかの対策を講じることが重要です。まず、契約書に記載されている内容を隅々まで確認し、サービスの内容や費用、保証について十分に理解しましょう。不明な点があれば、業者に詳細を尋ねたり、書面で確認したりしてください。
また、引越し荷物のリストを作成し、物品の種類や数量を明記しましょう。このリストは、引越し後に紛失や破損がないかを確認する際に役立ちます。さらに、貴重品や壊れやすい物品を自分で運搬し、業者の責任範囲外とすることがおすすめです。
さらに、引越し当日は、荷物の積み込み・積み降ろしを立ち会うことで、問題が発生した場合に迅速に対応できます。引越し完了後は、荷物の確認を忘れずにしましょう。破損や紛失が確認された場合は、速やかに業者に連絡し、補償や対応について話し合う必要があります。