引越しにまつわるお金のやりとり：「手付金」とは？

引越しにまつわるお金のやりとり：「手付金」とは？

手付金の意味

手付金の意味

手付金とは、契約の締結時に当事者の一方が相手方に支払う、一定金額の金銭のことです。その目的は、契約内容の履行を確保することです。手付金を支払うことで、契約の意思がより明確となり、契約の履行が期待されます。また、契約不履行となった場合に、手付金を没収したり、二重に請求したりすることができるため、契約の履行を促す効果もあります。さらに、契約成立の証拠や契約金額の一部前納としても機能します。

手付金の性質

手付金の性質

手付金は、契約の成立を証する金銭で、「契約手付」と「履行手付」の2種類があります。契約手付は、契約を締結したことを証明するもので、契約不履行の場合には、たとえ過失がなくても没収されます。一方、履行手付は、契約の履行を担保するもので、契約が正常に履行された場合には返還されますが、不履行の場合には、没収される可能性があります。この場合、不履行の程度によって、没収される金額が異なる場合があります。

手付金と契約

-手付金と契約-

手付金は、賃貸契約を締結する際に支払われる資金で、賃貸借契約の成立を担保するものです。一般的には家賃の1か月分程度が相場ですが、物件や家主の事情によって異なる場合があります。

手付金を支払うと、賃貸借契約が成立したことになり、入居者と家主双方の権利と義務が発生します。つまり、入居者が契約を解除した場合、手付金は原則として家主が没収できます。逆に、家主が契約を解除した場合、手付金は入居者に倍額返還されます。

ただし、手付金は敷金や礼金とは異なることに注意が必要です。敷金は退去時の原状回復費用にあてられ、礼金は家主に支払う謝礼金です。手付金は契約の担保であり、他の費用とは用途が異なります。

手付金の返還

-手付金の返還-

手付金は、契約時に買い手から売り手に受け渡される金銭です。通常、手付金は契約が履行された際に買い戻されますが、契約が解除された場合は返還されます。ただし、契約書に記載がある場合や法令上認められる場合、手付金が返還されない場合があります。

例えば、買い手が都合で契約を解除した場合、手付金は返還されません。また、売り手に契約違反があり、買い手が契約を解除した場合でも、手付金が全額返還されるとは限りません。一方、売り手に原因がある契約解除の場合、買い手は手付金全額の返還を請求できます。

手付金と残代金

手付金と残代金

手付金は、引越し費用の仮払いのようなもので、引越し契約時に業者に支払います。この手付金は、契約の拘束力を強めるために支払われるため、原則的に返還はできません。残代金とは、引越し費用の全額から手付金を差し引いた金額で、引越し完了後に請求されます。通常、残代金は、引越し作業終了後に現金または銀行振込で支払います。