フロアダクト方式とは？メリットと注意点

フロアダクト方式とは？メリットと注意点

フロアダクト方式とは何か

-フロアダクト方式とは何か-

フロアダクト方式とは、エアコンの冷気や暖気を床下のダクト（空気の通り道）を通して室内に送り込む冷暖房システムです。ダクトは床下に設置されるため、天井がすっきりし、圧迫感がありません。また、床から冷気や暖気が均一に広がり、足元から快適になります。

フロアダクト方式のメリット

フロアダクト方式は、床下にダクトを設置することで空気を循環させる、空調システムの一種です。この方式を採用すると、多くのメリットが得られます。

まず、床下空間を利用するため、天井裏にダクトを配管する必要がなくなり、天井高を確保できます。また、床下ダクト内に配管や電線を集約することで、天井や壁面の配管が不要になり、美観が向上します。さらに、床下にダクトを設けることで、床から足元にかけて温風を吹き出すことができ、より快適な室内環境を実現できます。

フロアダクト方式の注意点

-フロアダクト方式の注意点-

フロアダクト方式はメンテナンスのしにくさが課題です。床下を配管に通すため、機器の故障や配管の詰まりなどが発生した場合、床を剥がして対応する必要があるため、多大な労力がかかります。また、フロアダクト方式は床面を高くする必要があるため、天井が低くなったり、収納スペースが減ったりするなどのデメリットもあります。さらに、湿気や臭気が滞留しやすいという問題もあり、対策として定期的な換気や防湿対策が必要です。

フロアダクト方式の施工方法

フロアダクト方式の施工方法

フロアダクト方式の施工は、床下の新たな配管スペースを設ける必要があります。まずは、床のコンクリートスラブに溝を切断し、そこにフロアダクトと呼ばれる配管スペースを埋め込みます。フロアダクトは、金属製や樹脂製などの素材で作られ、複数のコンセントを収容できるようになっています。その後、床に遮音材を敷き、床材を張って仕上げます。フロアダクト方式では、床下に配管スペースを確保することで、壁や天井に配管を露出させずに、配線をすっきりと収めることができます。

フロアダクト方式が適したシーン

-フロアダクト方式が適したシーン-

フロアダクト方式は、さまざまなシーンで活用されています。特に適しているのは、広い空間でレイアウト変更が頻繁に行われるオフィスや商業施設です。なぜなら、床下にダクトを配置することで、空調・電気・通信設備などの配管を隠蔽し、室内空間をすっきりさせられるからです。また、レイアウト変更の際には、配管を床下から引き出すだけで済むため、工期やコストを抑えることができます。さらに、床上の配線を排除できるため、安全性向上にも貢献します。