カーテンウォールとは？特徴やメリット・デメリット

カーテンウォールとは？特徴やメリット・デメリット

カーテンウォールの定義と役割

-カーテンウォールの定義と役割-

カーテンウォールとは、建築物の外壁を覆う、非支持構造の壁のことです。柱や梁などの支持構造とは独立しており、建物の構造耐力に寄与しません。主な役割は、建物内部と外部の仕切り、採光、通風、遮熱などの機能を果たすことです。

外壁に設置することで、建物の外観を美しく見せ、建築デザインの自由度を高めることができます。また、耐風性や耐震性に優れ、建物の耐久性を向上させます。

カーテンウォールの特徴とメリット

カーテンウォールの特徴とメリット

カーテンウォールは、建物の外壁に設置される軽量な壁構造です。ガラスパネルや金属パネルで構成されており、建物の構造体とは独立しています。この特徴により、以下のメリットが得られます。

* 高い採光性ガラスパネルの大部分が占められるため、建物に自然光を大量に取り入れることができます。
* 開放感の向上透明または半透明のガラスパネルを使用することで、外と内の境界が曖昧になり、開放的な空間を生み出すことができます。
* 軽量構造カーテンウォールは、伝統的な壁構造と比較して軽量なため、建物の荷重負担を軽減できます。
* 施工性の向上あらかじめ工場でパネルが作成されるため、現場での施工時間が短縮され、工期を短縮できます。

カーテンウォールのデメリットと注意点

カーテンウォールのデメリットに目を向けると、まず挙げられるのはコストの高さです。フレームレス構造のため、一般的な壁構造に比べて材料費や施工費が高くなります。また、断熱性が低いことも留意すべき点です。金属製のフレームは熱を伝えやすく、断熱性の高い壁構造に比べ、室内外の温度差が大きくなりがちです。さらに、結露が発生しやすいという特徴があります。室内の湿気が金属製のフレームに接触すると、冷やされて結露が発生する可能性があります。結露は、カビの発生や建物の耐久性の低下につながるため、対策が必要です。

カーテンウォールの施工方法と工期

-カーテンウォールの施工方法と工期-

カーテンウォールの施工方法は、ドライジョイント工法とセミドライジョイント工法の2種類があります。ドライジョイント工法は、フレームとフレームをボルト・ナットで直接接続する方式で、工期が短くコストが安くなります。一方、セミドライジョイント工法は、フレームをシール材で接続した後にボルト・ナットで固定する方式で、気密性と耐震性に優れていますが、工期が長くなります。

また、工期は建物規模やデザインによって異なります。一般的に、小規模の商業ビルは約3～6か月、大規模のオフィスビルは約6～12か月かかります。天候や現場条件によっても工期が変動します。

カーテンウォールと通常の外壁の違い

通常の外壁は、建物構造の一部として設計されており、荷重を支えて建物全体を支えます。一方、カーテンウォールは、建物構造とは独立した外装システムです。構造物にボルトで固定されていますが、構造物の荷重を支えることはありません。この分離構造により、カーテンウォールはより柔軟かつ軽量になり、さまざまなデザインや形状が可能になります。また、カーテンウォールは通常、プレハブ化されており、現場での組み立てが容易で、施工時間を短縮できます。