ドローン用語「プロトコル」の意味と種類

ドローン用語「プロトコル」の意味と種類

プロトコルとは？

-プロトコルとは？-

「プロトコル」という言葉は、一般に異なるシステム間での通信規則と手順を指します。ドローンの分野では、ドローンとリモートコントロール装置（送信機）間の安全で効率的な通信を確立するための枠組みを指します。プロトコルは、接続の確立方法、データの送信方法、障害が発生したときの再接続方法などに関するガイドラインを提供します。また、セキュリティ上の考慮事項も定め、許可されていないアクセスや情報の傍受を防ぎます。

プロトコルの種類

-プロトコルの種類-

プロトコルには、ドローンがどのように通信するかを決定するさまざまな種類があります。最も一般的なタイプには、次のようなものがあります。

* –UDP (ユーザーデータグラムプロトコル)– UDP は、ドローンの姿勢データやコマンドなどの重要なデータを高速かつ効率的に送信するために使用される、非信頼性の高いトランスポートプロトコルです。
* –TCP (トランスミッションコントロールプロトコル)– TCP は、ビデオストリーミングやソフトウェアアップデートなどの大容量データの送信に使用する、信頼性の高いトランスポートプロトコルです。
* –MQTT (メッセージキューテレメトリトランスポート)– MQTT は、ドローンのセンサーデータやステータス更新などの小型データの送信に適した、軽量パブリッシュ/サブスクライブプロトコルです。
* –MAVLink (マイクロエア車両リンク)– MAVLink は、ドローンのフライトコンピュータと地上制御システム間の通信用に特別に設計された、ドローン固有のプロトコルです。
* –Wi-Fi– Wi-Fi は、ドローンのローカルエリアネットワークへの接続に使用される、ワイヤレス通信プロトコルです。

PPMプロトコル

PPMプロトコル（パルス幅変調）は、送信機からドローンへの信号を伝達するために一般的に使用される無線のプロトコルです。このプロトコルでは、デジタル信号がパルス幅の変調によって送信され、ドローンはパルス幅を解釈して対応するコマンドを実行します。

PPMプロトコルは、複数のチャンネル（通常は8～16チャンネル）をサポートし、ドローンの飛行のさまざまな側面（スロットル、ヨー、ピッチ、ロールなど）を制御できます。また、遅延が小さく、リアルタイムでの制御を可能にするという利点があります。

PPMプロトコルは初めてドローンを飛ばす人には適していますが、信頼性と範囲に制限があることに注意してください。より長い範囲と堅牢な接続が必要な場合には、他のワイヤレスプロトコル（例Spektrum DSMX、FrSky ACCST）が推奨されます。

SBUSプロトコル

SBUSプロトコルは、フタバによって開発されたドローン向け通信プロトコルです。シリアルデータ通信を使用しており、複数の受信機とコントローラー間での双方向通信を可能にします。このプロトコルは、PPM（パルス幅変調）などの他のプロトコルに比べて、より高速で信頼性の高いデータ転送を提供します。また、双方向通信により、コントローラーが受信機のテレメトリデータにアクセスでき、フライト中にリアルタイムでステータス情報を取得できます。SBUSプロトコルは、信頼性と高速性が求められる高性能ドローンの間で広く採用されています。

i-BUSプロトコル

i-BUSプロトコルは、フタバ電子工業によって開発されたドローンの通信プロトコルです。フタバの送信機と受信機間でのデータ送信に使用され、双方向通信、テレメトリー、センサ接続などを提供します。i-BUSプロトコルは、従来のアナログシステムよりも高速で信頼性が高く、複数のチャンネルを単一のケーブルで伝送できます。このプロトコルは、フタバのハイエンドドローンや航空機モデルで広く使用されており、安定した制御と信頼性の高いデータ伝送を提供します。