土の酸度ってなに？

土の酸度ってなに？

土の酸度とは？

土の酸度とは、土壌中の水素イオン濃度を測定したもので、pH値で表されます。pH値が7より小さいほど酸性、7より大きいほどアルカリ性になります。土壌の酸度は、植物の生育、栄養素の吸収、微生物の活動に影響を与えます。多くの作物は、pH値5.5～7.0の弱酸性～中性の土壌で最もよく生育します。

酸度の種類

土の酸度とは、土壌中に含まれる水素イオン濃度のことで、pH値で表されます。pH値が低いほど酸性、高いほどアルカリ性となります。

酸度の種類は以下の3つに分類されます。

* 酸性土壌（pH5.5以下）水素イオン濃度が高く、酸っぱい性質を持つ。
* 中性土壌（pH5.5～7.0）酸性でもアルカリ性でもない、中間の性質を持つ。
* アルカリ性土壌（pH7.0以上）水素イオン濃度が低く、アルカリ性の性質を持つ。

植物ごとの適正酸度

-植物ごとの適正酸度-

土壌の酸度は、さまざまな植物の生育に影響します。各植物にはそれぞれが好む特定の酸度範囲があります。

たとえば、ツツジやアジサイなどの酸性土壌を好む植物は、pH 4.5～6.0 の酸度の土壌でよく育ちます。逆に、バラやラベンダーなどのアルカリ性土壌を好む植物は、pH 6.5～7.5 の範囲で最適に生育します。

適正な酸度でなければ、植物は必要な養分を十分に吸収できず、成長が阻害される可能性があります。たとえば、酸性土壌で育つことを好む植物がアルカリ性土壌で栽培されると、鉄やマンガンの吸収が妨げられ、葉が黄ばんだり枯れたりすることがあります。

酸度を調整する方法

土の酸度を調整するには、いくつかの方法があります。土壌の pH を下げる（酸性にする）には、硫黄粉末や鉄製の硫黄を土に混ぜ込むことができます。逆に 土壌の pH を上げる（アルカリ性にする）には、石灰や木灰を混ぜ込みます。有機物を土に混ぜ込むことも、土壌の酸度を調整するのに役立ちます。堆肥や腐食した葉は、土壌を緩衝して pH の変動を軽減するのに役立ちます。ただし、酸度調整を行う前に必ず土壌検査を行い、土壌の現在の pH と植物のニーズを把握することが重要です。

酸度を測る方法

土壌の酸度を測定する方法には、いくつかの種類があります。一般的な方法の1つは、土壌サンプルを蒸留水と混ぜ合わせて懸濁液を作成し、pHメーターを使用して懸濁液のpHを測定する方法です。pHメーターは、電極を使用して溶液中の水素イオン濃度を測定し、酸性度またはアルカリ性の指標であるpH値を表示します。

もう1つの方法は、土壌試験キットを使用する方法です。これらのキットは、土壌サンプルに化学試薬を加えて色の変化を観察することで、酸度を推定します。土壌サンプルが異なるpH値で異なる色に変化することによって、土壌の酸度を推定できます。この方法では、より正確な測定値が得られるpHメーターよりも精度が低いものの、手軽で簡単に使用できます。