葉かび病とは?トマト栽培における厄介な病害

葉かび病とは?トマト栽培における厄介な病害

ガーデニングを始めたい

葉かび病ってどんな病気ですか?

ガーデニング研究者

ハウスや温室栽培のトマトに多発する病気で、葉の裏面に灰白色粉状のかびを生じるんだ。

ガーデニングを始めたい

かびが生えてくるのはなぜですか?

ガーデニング研究者

多湿条件で、発生適温である20〜25℃の施設栽培で多発しやすいんだ。

葉かび病とは。

「葉かび病」は、ガーデニング用語です。トマトをハウス栽培や温室栽培すると多発しやすい病気で、葉の裏側に灰白色の粉状のかびが発生し、徐々に灰褐色に変色します。主に施設栽培で問題となり、発生しやすい温度は20〜25℃で、多湿な環境下で多発します。

葉かび病の特徴と被害

葉かび病の特徴と被害

葉かび病の特徴と被害

葉かび病は、トマトの重要な病害で、湿度や気温が高い条件下で発生します。初期症状としては、葉の表側に黄緑色から褐色の小さな斑点が現れ、次第に大きくなって不規則な形になります。斑点の中心部は灰褐色に変色し、周囲は黄色くなって葉脈に沿って広がります。

進行すると斑点は融合して大きな病斑となり、葉全体が枯れてしまいます。また、病斑ができると葉の裏側に白い綿状のかびが生えます。かびが胞子を飛ばして周囲の植物に感染すると、一気に蔓延する恐れがあります。葉かび病に感染したトマトは、生育が阻害され、果実の肥大や収量が低下します。

葉かび病の発生条件

葉かび病の発生条件

葉かび病の発生には特定の条件が大きく関っています。最も重要な要因の一つは湿度です。葉かび病の菌は多湿な環境を好み、湿度が85%を超えると病気が発生しやすくなります。さらに、気温も影響し、15~25℃の範囲が最適とされています。また、葉面に露が長時間残ると、菌が侵入するチャンスが増え、病気が広がりやすくなります。加えて、換気が不十分で空気の循環が悪い状態も、病原菌の蔓延に適しています。これらの条件が揃うと、葉かび病が急激に発生し、トマト栽培に大きな被害をもたらす可能性があります。

葉かび病の予防策

葉かび病の予防策

葉かび病の予防策は、病気を蔓延させないために不可欠です。まず、トマトを植え付けるときは、健康な苗木を使用し、畝間に十分な間隔を確保します。また、土壌の水はけを良くすることが重要で、適切な排水ができていないと病気のリスクが高まります。さらに、病原菌が葉から葉へと広がるのを防ぐために、水やりは株元に注ぎ、葉にかからないようにします。また、窒素過多は葉かび病を助長するため、施肥量に注意が必要です。最後に、病気が発生した株はすぐに取り除いて、ほかの株への感染を防ぎましょう。これらの予防策を徹底することで、葉かび病の発生を抑え、トマトの収穫量を守ることができます。

葉かび病の治療法

葉かび病の治療法

葉かび病の治療法は、迅速で効果的であることが重要です。初期段階では、感染した葉を取り除き、病巣を遮断することが有効です。ただし、病気が進行している場合は、殺菌剤を散布する必要があります。銅ベースの殺菌剤や、マンコゼブ、チアベンダゾールなどの化学殺菌剤が効果的です。また、有機農法では、重曹や酢の溶液を葉に塗布することもできます。治療中は、水やり時に葉に水をかけないようにし、通気性を良くするために周囲の雑草を取り除きましょう。

葉かび病からトマトを守るための管理法

葉かび病からトマトを守るための管理法

-葉かび病からトマトを守るための管理法-

葉かび病を予防し、管理するためには、以下の点に注意する必要があります。

まず、適切な水やりが重要です。過剰な水やりは土壌に湿気を与えすぎ、病原菌の増殖を促してしまいます。そのため、土壌が乾いたら水やりをし、葉に直接水をかけないようにしましょう。また、葉が濡れていると病原菌が侵入しやすくなります。

次に、病害に強い品種を選択しましょう。病気に耐性がある品種は、葉かび病に対する抵抗力が強いです。ただし、これらの品種でも完全な耐性を持つわけではないため、他の対策も必要です。

さらに、適切な間引きや整枝を行い、株同士の風通しを良くしましょう。風通しが良いと葉が乾きやすく、病原菌の増殖を抑えることができます。また、畝間を広く取ることで、空気の循環を良くし、湿気を減らす効果があります。

最後に、定期的に防除を行うことが不可欠です。化学農薬の使用を避ける場合は、重曹水や牛乳を散布する方法が効果的です。これらの溶液は病原菌の増殖を抑える作用があります。ただし、重曹水は葉を傷める可能性があるため、使用量には注意が必要です。有機農法で防除を行う場合は、EM菌やバイオ農薬などの利用を検討しましょう。

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