ガーデニング用語「抽苔」とは?
ガーデニングを始めたい
先生、『抽苔』ってどういう意味ですか?
ガーデニング研究者
『抽苔』というのは、植物が気温や日長の変化に応じて、花茎が伸び出すことを指す用語だよ。
ガーデニングを始めたい
つまり、花が咲く前に茎が伸びるってことですね。
ガーデニング研究者
その通り。だから、『抽苔』や『とう立ち』という用語が使われるんだ。
抽苔とは。
ガーデニング用語の「抽苔(とけい)」とは、気温や日照時間などの条件によって、花の茎(花をつけた茎)が伸び始めることを指します。別名では「とう立ち」とも呼ばれています。
抽苔とは?
-抽苔とは?-
「抽苔」とは、野菜やハーブといった植物が、花や種ができるために茎を伸ばす現象のことです。通常、植物は一定の時期になると、生育を終え、花や種を作り始めます。そのため茎を伸ばして、より高い位置に花や種をつけるのです。抽苔は、本来は植物の生殖器官を形成するための自然なプロセスですが、野菜の栽培においては、収穫量が減ったり、味が悪くなったりするために、望まれないケースもあります。
抽苔が起こる原因
抽苔が起こる原因はいくつかあります。最も一般的なのは、高温と低湿です。これらの条件下では、植物は生存のために花や種子を作り、生命を次世代へと託そうとします。また、過剰な窒素肥料も抽苔を促進します。窒素は葉の成長を促進しますが、光を遮断し、土壌中の水分を奪うことで、花芽の形成を阻害します。さらに、水やり不足や害虫の被害も、植物がストレスを感じて抽苔を引き起こす可能性があります。
抽苔を防ぐ方法
抽苔を防ぐ方法抽苔はさまざまな要因で起こるため、その発生を完全に防ぐことは難しい場合があります。しかし、以下の対策を講じることで、そのリスクを軽減することができます。
* -日照不足の回避-徒長防止のため、十分な日光を当てましょう。
* -適切な温度管理-暖かすぎると抽苔が促進されやすいため、涼しい環境を保ちましょう。
* -摘心と脇芽かき-成長点を摘み取り、脇芽を取り除くことで、主茎の垂直成長を抑制します。
* -肥料の調整-窒素過多は徒長を招くため、バランスの取れた肥料を適切に使用しましょう。
* -用土の改良-通気性の良い用土を使用し、根腐れを防ぎましょう。
抽苔した植物の対処法
抽苔した植物の対処法
抽苔した植物は、花を咲かせてしまったためエネルギーを消耗し、株が弱ったり枯れたりする恐れがあります。そのため、早めの対処が必要です。
まずは、花茎を根元から切り取ります。種を採取したい場合は、発芽するまで残しておいてもよいでしょう。その後、株元に肥料を与え、葉や茎が茂るように日光に当てて管理します。また、水やりを控えめにし、乾燥気味に保つことで、再び抽苔するのを防ぐことができます。
花茎を鑑賞するガーデニング
花茎を鑑賞するガーデニングとは、草花が茎を伸ばし、花を咲かせる「抽苔」という現象を楽しむガーデニングのことです。花茎が伸びるのは、植物が種を飛ばして子孫を残すために栄養を蓄え、エネルギーを放出する時期です。抽苔は、通常は植物の寿命が尽きる兆しですが、ガーデニングでは、花茎が伸びることを高く評価しています。
さまざまな草花が抽苔します。例えば、葉が美しいことで知られるホスタは、夏になると高さ1メートル以上の花茎を伸ばし、ラベンダー色の花を咲かせます。ネギや玉ねぎなどの食用植物も抽苔し、美しい球形の花序を作ります。ガーデナーは、このような草花の抽苔を楽しみ、庭にダイナミズムと高さを加えています。