植物を増やす「取り木」の方法を徹底解説！

植物を増やす「取り木」の方法を徹底解説！

「取り木」とは？

取り木とは、植物を繁殖させる方法の1つで、地上に残したままの枝から新しい根を発生させて、それを親株から切り離して独立した新しい株として育てる方法です。この方法は、挿し木や種まきよりも成功率が高く、すぐに株を増やしたい場合や、根を出しにくい植物を繁殖させるのに適しています。

幹から取り木する方法

幹から取り木する方法は、植物を増やす一般的な方法です。この方法は、幹から新しい根を発生させることで、親株とは別の新しい株を作成することを目的としています。この方法は、すでに成熟した植物に適しており、根の成長を促進する植物ホルモンを生成します。

幹から取り木を行うには、まず、幹の健康な部分を選びます。次に、鋭いナイフを使用して、幹に縦に約5～10cmの切り込みを入れます。切り込みの幅は、約1～1.5cmにします。切り込みの周囲の樹皮をはぎ取り、露出した部分に発根剤を塗布します。

切り込みの部分に保湿用の培地を巻き付けます。培地としては、水苔やバーミキュライトなどを使用できます。培地は湿らせておきますが、水没させないように注意します。培地をラップで包み、湿気を閉じ込めます。ラップを紐やテープで固定します。

取り木が完了したら、暖かい日陰の場所に置きます。適度な湿度と光が確保される場所が理想的です。数週間から数ヶ月で、根が成長して培地に達します。根が十分に発達したら、親株から取り外し、新しい株として植えます。

枝から取り木する方法

枝から取り木をする方法は、既存の植物から新しい植物を生み出す、一般的な繁殖方法です。枝を部分的に切断し、土や他の培地で発根させます。この方法の利点の一つは、親植物と同じ遺伝的特性を持つクローンを作成できることです。

まず、健全で成熟した枝を選びます。枝は、柔軟性があり、緑色で葉がついていることが理想的です。次に、枝の根元近くで斜めに浅く切り込みを入れます。切り込みの長さは、枝の直径の約1/3にします。切り込みを入れた部分が土に接するように、切り込みの下に発根促進剤を塗布します。

発根促進剤を塗布したら、切り込みを水苔やパーライトなどの湿った培地に包みます。培地は常に湿らせておく必要がありますが、水浸しにはしないでください。培地をラップで覆い、湿気を保ちます。

数週間から数ヶ月で、切り込みから根が伸びてきます。根が十分に発達したら、切り込みを親植物から切り離して、新しい鉢に植え付けます。水を十分に与え、明るい、間接光が当たる場所に置きます。

成功させるためのコツ

「取り木」を成功させるためのコツ

取り木を成功させるためには、いくつかのコツがあります。まず、健康で丈夫な親株から枝を切り取ることが重要です。また、発根しやすい時期（春～初夏）に行うのがよいでしょう。さらに、切り取った枝に傷をつけることで発根を促します。傷をつける際は、樹皮を傷つけないように注意しましょう。発根後は、徐々に親株から引き離して育てることで新しい個体を増やすことができます。

取り木した後の管理

取り木した後の管理が成功を左右します。取り木した植物を適切な環境で管理することで、発根を促し、独立した個体として育つ準備を整えます。管理のポイントは次のとおりです。

* 適切な温度と湿度取り木した植物は、発根を促進するために、暖かく湿った環境を好みます。適切な温度は20～25℃、湿度は70～80％程度を維持してください。
* 日陰で管理直射日光は発根を抑制するため、取り木した植物は日陰で管理してください。ただし、十分な明るさは必要なので、明るい日陰を選んでください。
* 定期的な水やり取り木した植物の根は十分に発達していないため、定期的に水やりが必要です。土が乾いたら、たっぷりと水を与えてください。ただし、過度に水を与えると根腐れを起こす可能性があるため、注意してください。
* 発根の確認取り木した植物が発根しているかどうかは、幹を軽く引っ張ってみて確認できます。抵抗感があれば、発根が成功しています。発根が確認できたら、取り木を親株から切り離し、独立した個体として植えてください。