青枯病の基礎知識と対策
ガーデニングを始めたい
『青枯病』についてもう少し詳しく教えてください。
ガーデニング研究者
青枯病は、土壌を介して伝染する細菌性の病害で、ナス科の植物に多く発生します。
ガーデニングを始めたい
症状はどういったものですか?
ガーデニング研究者
先端から萎れや枯死が見られ、導管部が侵されて水が吸い上げられなくなります。そのため、連作すると被害が深刻になります。
青枯病とは。
野菜を育てる上で恐れられている病気「青枯病」。土壌を介して感染し、植物の導管が侵されると、先端からしおれ、枯れていきます。特にナス科の野菜では、連作によって発生しやすくなる細菌性の病気です。連作を避け、排水の良い土壌を保ち、被害を受けた株はすぐに抜き取って処分することが予防のポイントになります。
青枯病とは?
青枯病とは、病原菌が引き起こす作物の葉や茎が枯れる病気です。病原菌であるラルストン・ソラナセアルムは、土壌中の高い温度や湿度を好む細菌で、ナス科の野菜(ナス、トマト、ピーマン、ジャガイモなど)をはじめ、多くの作物に被害を与えます。青枯病に感染した作物は、葉が萎縮し、茎が褐変して倒伏します。この病気は、収量や品質を大きく低下させ、農業に深刻な損害をもたらします。
感染経路と症状
感染経路青枯病は、土壌中に存在する病原菌であるラルフソニア・ソラネイによって引き起こされる細菌性疾患です。この病原菌は土壌や灌漑水、あるいは汚染された種子や苗を通じて植物に感染します。
症状青枯病に感染した植物は、最初は葉が萎れて黄色くなります。その後、葉は急速に枯れて、最終的には全体が枯れてしまいます。感染した植物の根は、褐変したり、ぬるぬるしたりして腐敗していることがあります。
連作障害の原因
連作障害の原因
青枯病が発生すると、連作障害によって同じ作物をしばらくの間同じ畑で栽培することが難しくなります。連作障害の原因は、以下のような病原菌の土壌内での生き残りです。
* 病原性物質の放出病原菌は、感染した植物組織の分解によって病原性物質を放出します。これらの物質には、土壌中の有機物に吸着して長期的に残存する毒素が含まれています。
* 生存構造の形成病原菌は、土壌中で生存構造を形成して休眠状態に入ります。これらの構造は厚い細胞壁で覆われており、不利な条件下でも生存することができます。連作障害が解除されるまで、これらの生存構造が土壌に存在し続けます。
予防と対策
-青枯病の予防と対策-
青枯病を防ぐには、適切な対策を講じることが不可欠です。まず、感染した作物や病原菌の付着した資材の持ち込みを避けることが重要です。また、発病に適した土壌環境を改善することも有効です。具体的には、水はけの良い圃場づくりや、連作を避け、適切な輪作体系を策定することなどが挙げられます。さらに、病害虫に強い品種の導入や、病気が発生した場合は速やかに抜き取り処分を行い、病原菌の蔓延を防ぐことも有効です。予防的な農薬散布も、病気を抑制する上で効果があります。
被害株の処分と圃場管理
被害株の処分と圃場管理
青枯病が発生した場合は、被害株を速やかに除去して焼却または深埋葬することが重要です。病原菌を含んだ残渣は、病気をさらに拡げる可能性があります。また、圃場では連作を避け、輪作を行いましょう。休閑期に水はけを改善し、有機物を投入して土壌を健全に保つことも大切です。病原菌は水中で生き続けることができるため、灌水量は控えめにし、排水溝の管理にも注意しましょう。