露地床育苗:自然の力で育てる苗づくり
ガーデニングを始めたい
先生、『露地床育苗』ってどういう意味ですか?
ガーデニング研究者
それはね、畑の畝をそのまま苗床として使う育苗方法のことだよ。
ガーデニングを始めたい
畑の畝をそのまま使うんですか?じゃあ、被覆しないんですか?
ガーデニング研究者
その通り。畑の畝に直接種をまいたり、苗を植えたりして育てるんだ。
露地床育苗とは。
園芸用語の「露地床育苗」についてご紹介します。これは、畑の畝の上を何にも覆わずに育苗する方法です。別の言い方をすると「露地育苗」とも呼ばれます。
露地床育苗とは?
露地床育苗とは、温室や苗床ではなく、直接野外の畑に種をまく育苗方法のことです。自然の環境下で苗を育てることで、寒さや病気に強く、生育に適した丈夫な苗づくりが期待できます。露地床育苗は、農薬や化学肥料を使用しない有機農業や、耕作放棄地の再生などにも利用されています。また、苗の生育状況を自然環境に委ねることから、作業負担が軽く済むというメリットもあります。
露地床育苗の利点
露地床育苗の利点とは、自然の力を利用して苗を育てるという方法です。屋内のように気候を調整する必要がなく、苗が屋外環境に順応するため、活着率が高くなります。また、露地床育苗では苗が直接土壌に触れているため、根張りが強くなります。さらに、病害虫の発生が少なく、農薬の使用を減らすことができます。
露地床育苗のやり方
-露地床育苗のやり方-
露地床育苗を行うには、まず適切な場所を選びます。日当たりがよく、水はけのいい場所が理想的です。土壌は肥沃で、土を軟らかくする堆肥や腐葉土を混ぜておきましょう。
畝を作り、土を固くします。畝の幅は株間を考慮して調整し、高さは10~15cm程度が適切です。土を強く踏み固めることで、種が安定し、発芽を促進できます。
種をまきます。種をまく間隔は品種によって異なります。種の袋に記載されている間隔を目安にしましょう。種をまいたら土を軽く覆い、上から軽く押さえます。
水を十分に与えます。種まき後はたっぷりと水をやり、土を湿らせましょう。その後は土が乾かない程度に適宜水やりを行います。発芽するまで土を湿った状態に保つことが重要です。
発芽後も適宜水やりを続け、雑草を除去します。発芽後は苗が弱いため、急に強い日差しに当てると枯れてしまうことがあります。日差しが強い日は遮光ネットなどをかけて遮光しましょう。また、雑草が生えると苗の成長を妨げるため、こまめに取り除きましょう。
露地床育苗に向いている植物
露地床育苗には、その手法に適した植物があります。土壌が温まりやすい苗は、早春から始めることができるので、耐寒性のある野菜や花が適しています。例えば、大根、白菜、小松菜、ビオラ、パンジーなどが挙げられます。また、秋蒔きできる苗は、発芽温度が低いものが適しています。例えば、ホウレンソウ、春菊、ルッコラ、ストック、スイセンなどが挙げられます。
露地床育苗の注意点
露地床育苗の注意点
露地床育苗を行う際には、いくつかの点に注意が必要です。まず、露地のため天候の影響を受けやすく、強風や豪雨によって苗が倒れたり、流されたりする可能性があります。また、鳥や害虫による被害にも遭いやすいため、防鳥ネットや害虫駆除剤を使用するなどの対策が必要です。さらに、露地では雑草が生えやすいので、こまめな除草作業も必要になります。