土壌酸度とは？野菜が好む土壌の酸度と日本の土壌の特徴
ガーデニングを始めたい
先生、『土壌酸度』って何ですか?
ガーデニング研究者
土壌酸度は、土壌の酸性度のことを言うよ。酸性の強さの単位であるpHで示されるんだ。
ガーデニングを始めたい
野菜はどんな土壌を好むんですか?
ガーデニング研究者
野菜の多くは弱酸性〜中性の土壌を好むよ。でも、日本は降水量が多いなどの理由で土壌が酸性化しやすいから、石灰質肥料を施用するなど、土壌改良が必要になるんだ。
土壌酸度とは。
「土壌酸度」とは、土壌の酸性の強さを表す言葉です。酸性度の単位であるpHで表され、多くの野菜が弱酸性から中性の土壌を好みます。しかし、日本では降水量が多く、土壌が酸性化しやすい環境にあります。そのため、石灰を施すなどの土壌改良が必要です。
土壌酸度とは？
土壌酸度とは、土壌中の水素イオン濃度を表すもので、pH値で示されます。pH値が7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性、7の場合は中性となります。土壌中の水素イオン濃度は、植物の栄養吸収や微生物の活動に影響を与え、野菜の生育に大きく関わる重要な因子です。
野菜が好む土壌の酸度
野菜が好む土壌の酸度は、pH5.5～6.5のやや酸性から中性の範囲とされています。この酸度範囲では、植物の栄養素が最も有効に利用できます。酸性度が強すぎるとアルミニウムやマンガンなどの重金属が溶け出し、根にダメージを与えます。逆に、アルカリ性度が強すぎると、リンや鉄などの栄養素が固定されて、植物が吸収しにくくなります。
日本の土壌が酸性化する理由
日本の土壌が酸性化する理由として、降水による影響が挙げられます。日本は降水量が多く、雨水には二酸化炭素が含まれています。この雨水が土壌に浸透すると、土壌中のミネラルと反応して二酸化炭素が発生します。また、土壌中の有機物が分解されると、酸性の物質が発生します。これらの酸性の物質が蓄積することで、日本の土壌は酸性化するのです。
土壌酸度の測定方法
土壌酸度の測定方法には、簡易的な方法と精密な方法があります。簡易的な方法は、pH試験紙やpH計を使用して土壌のpH値を直接測定する方法です。一方、精密な方法は、土壌を研究所に送り、より包括的な分析を行う方法です。
簡易的な方法は、手軽で迅速ですが、誤差が大きい可能性があります。pH試験紙は、土壌に湿らせると変色し、その色から概ねのpH値を推定することができます。pH計は、土壌に電極を挿入して電位を測定し、pH値をデジタル表示します。
精密な方法は、より正確ですが、費用と時間がかかります。研究所では、土壌に水を加えて攪拌し、一定時間放置した後に、溶液の pH 値を測定します。この方法は、有機物や塩分などの他の要因も考慮するため、より正確な結果が得られます。
土壌酸度の測定方法は、目的や予算に応じて選択することが重要です。簡易的な方法は、大まかな目安として使用できますが、より正確な測定が必要な場合は、精密な方法を使用する必要があります。
土壌酸度を調整する土壌改良
-土壌酸度の調整による土壌改良-
植物にとって適した土壌酸度は、種類によって異なります。たとえば、ジャガイモやサツマイモは弱酸性～中性を好み、ニンジンやほうれん草は中性～弱アルカリ性を好みます。-日本の土壌は一般的に酸性傾向が強く、野菜栽培に適した中性～弱アルカリ性にするには、土壌改良が必要です。–
土壌酸度を調整する方法としては、石灰や苦土石灰などを加えて中和する方法があります。石灰は炭酸カルシウムを含み、苦土石灰は炭酸マグネシウムを含んでいます。これらの物質は酸と反応して中和させ、土壌酸度を上昇させる働きがあります。ただし、一度に大量に加えると土壌構造が破壊されるおそれがあるため、少しずつ加えて調整することが重要です。