石灰窒素とは?特長と使い方

石灰窒素とは?特長と使い方

ガーデニングを始めたい

先生、『石灰窒素』について教えてください。

ガーデニング研究者

石灰窒素は、カルシウムシアナミドを主成分とする窒素肥料だよ。土の中でシアナミド、尿素、アンモニアと変化していくんだ。

ガーデニングを始めたい

なるほど、土の中で変化していくんですね。では、いつ施すのがいいですか?

ガーデニング研究者

主に元肥や土壌消毒を兼ねて施す場合が多く、施用時には作物にかからないように注意することが大切だよ。

石灰窒素とは。

「石灰窒素」とは、園芸で用いられる肥料のことです。カルシウムシアナミド (CaCN2)、酸化カルシウム、炭素を含んでいます。土壌中で、カルシウムシアナミドはシアナミドに変化し、それが尿素を経由してアンモニアになります。ただし、カルシウムシアナミドそのものは植物に害を及ぼすため、主に元肥か土壌消毒として使われます。施肥の際には、作物にかからないように注意しましょう。

石灰窒素の定義と成分

石灰窒素の定義と成分

-石灰窒素の定義と成分-

石灰窒素は、窒素肥料の一種です。カルシウムシアナミドが主成分となっており、窒素含有量は15~20%と比較的高いのが特徴です。空気に触れると水分を吸収して発熱し、カリウムやホウ素などの微量元素も含まれています。

石灰窒素の肥効

石灰窒素の肥効

-石灰窒素の肥効-

石灰窒素は、チッソ含有量が高い窒素肥料です。その肥効の特徴は、次のような点にあります。

* -即効性と残効性- 石灰窒素は、施用されると速やかにアンモニア態チッソを発生します。このアンモニア態チッソはすぐに植物に吸収され、生育を促進します。また、石灰窒素にはシアナミド態チッソが含まれており、徐々にアンモニア態チッソに変換されていくため、残効性も優れています。
* -施肥適期が広い- 石灰窒素は、他の窒素肥料と異なり、施肥適期が広く、一年を通して施用できます。そのため、作物の生育ステージや土壌条件に応じた柔軟な施肥管理が可能です。

石灰窒素の土壌消毒効果

石灰窒素の土壌消毒効果

-石灰窒素の土壌消毒効果-

石灰窒素は、土壌を消毒する効果も備えています。土壌中の病原菌や線虫を殺し、作物の成長を阻害する要因を取り除きます。石灰窒素は、主に畑地や水田に使用され、野菜や果樹の連作障害や土壌病害の発生を抑えるために役立てられます。

石灰窒素の土壌消毒効果は、それが分解されて発生するシアン化水素と炭酸カルシウムによるものです。シアン化水素は、土壌中の病原菌や線虫を殺す強い毒性を持っています。一方、炭酸カルシウムは土壌のpHを上昇させ、病原菌の発生を抑制する効果があります。

石灰窒素の施用方法

石灰窒素の施用方法

-石灰窒素の施用方法-

石灰窒素の施用には、いくつかの方法があります。一般的な方法として挙げられるのは、条施用全面散布です。条施用とは、作物の株元に一定間隔で筋状に施す方法で、成分の濃度が高くなるため、作物への影響が大きくなります。一方、全面散布は田畑全体に均等に散布する方法で、作物への影響が比較的ゆるやかになります。

いずれの方法を用いるかは、作物の種類や栽培条件によって異なります。例えば、水稲では全面散布が一般的ですが、果樹や野菜では条施用が推奨されるケースがあります。また、施用時期も重要で、一般的には作付けの1週間前~2週間前に行われます。

石灰窒素を使う際の注意点

石灰窒素を使う際の注意点

石灰窒素を使用する際には、注意すべき点がいくつかあります。 まず、石灰窒素は発熱性があり、水と反応すると高温になります。そのため、土壌に施用する際は水と混ぜ合わせずに、そのまま散布することが重要です。 また、石灰窒素には揮発性があり、特に施用直後はアンモニアガスが発生します。このガスは目に刺激を与えるため、施用中はマスクやゴーグルなどの保護具を着用しましょう。 さらに、石灰窒素は酸性なので、土壌に施用すると土壌の pH が低下します。このため、アルカリ性の土壌では効果が低下するため、酸性の土壌での使用が適しています。

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