ガーデニング用語「フェロモン」解剖
ガーデニングを始めたい
先生、フェロモンって何ですか？
ガーデニング研究者
フェロモンは動物が体外に分泌する物質で、同じ種類の動物に特定の反応を引き起こします
ガーデニングを始めたい
なるほど、昆虫に多いんですね。
ガーデニング研究者
そうなんです。現在では農薬として利用され、環境汚染のない害虫防除として注目されています。
フェロモンとは。
「フェロモン」とは、動物の体内でつくられ、外へ分泌されて、同じ種類の動物に対して特定の反応を引き起こす物質のことです。特に昆虫に多く見られ、「性フェロモン」や「集合フェロモン」などが知られています。環境汚染の心配が少ないため、新しいタイプの農薬として注目されています。現在、ハスモンヨトウやコナガの駆除にフェロモンが用いられています。
フェロモンとは？
フェロモンとは、動物や植物が体外に放出する、同じ種または異種の個体に生理的・行動的反応を引き起こす化学物質です。フェロモンは、コミュニケーション、求愛、防衛などのさまざまな機能を持ち、動物の行動や植物の生育に重要な役割を果たしています。フェロモンは通常、ごく少量で効果を発揮するため、生物間のコミュニケーションに非常に効率的な手段と言えます。
フェロモンの働き
-フェロモンの働き-
植物はフェロモンを大量に放出し、さまざまな生物とのコミュニケーションに利用しています。これらの化学物質は、受粉を引き起こすのに重要な役割を果たします。花粉媒介昆虫は、植物のフェロモンに引き寄せられ、花粉を運搬します。さらに、フェロモンは植物の防御機構としても機能し、害虫や病原菌を寄せ付けないようにします。たとえば、バラやその他の植物は、アブラムシを寄せ付けないフェロモンを放出します。
農薬としての利用
農薬としての利用
フェロモンは、害虫防除の分野でも注目を集めています。フェロモンを使って害虫を引き寄せ、トラップや殺虫剤で駆除することができます。この方法は、特定の害虫を狙って駆除できるため、環境への影響を最小限に抑えることができます。また、フェロモンは害虫の発生を早期に検出するためにも使用されています。フェロモントラップを設置することで、害虫の侵入を早期に察知し、適切な対策を講じることができます。
ハスモンヨトウの防除
ハスモンヨトウの防除におけるフェロモンの役割について深く掘り下げてみましょう。フェロモンとは、昆虫がコミュニケーションや行動の調整のために放出する化学物質です。ハスモンヨトウの場合、雌が放出する性フェロモンは、雄を引き寄せる役割を持っています。
この性フェロモンの特徴を利用して、ハスモンヨトウの防除に役立てることができます。フェロモントラップを設置することで、雄を誘引して捕獲し、交尾を阻害することができます。これにより、雌が卵を産む機会を減らし、ハスモンヨトウの個体数を制御することができます。
コナガの防除
– コナガの防除-
コナガは、野菜や果実に被害を与える一般的な害虫です。卵塊で葉や茎に付着し、孵化した幼虫が植物の内部を食い荒らします。この害虫を防除するには、フェロモントラップが効果的です。フェロモントラップは、コナガのオスを誘引するフェロモンを放出し、粘着シートに捕獲します。これにより、交尾を妨げ、繁殖を抑えることができます。また、防虫ネットを栽培地に張ることで、コナガの侵入を防ぐこともできます。さらに、BT剤などの生物農薬も、幼虫の駆除に有効です。これらの方法を組み合わせることで、コナガの被害を最小限に抑えることができます。