形成層とは？接ぎ木で重要な植物の組織
ガーデニングを始めたい
『形成層』について教えてください。
ガーデニング研究者
形成層は、多くの樹木の幹、枝、根に存在する組織で、新しい細胞を生成する場所です。
ガーデニングを始めたい
接ぎ木で重要な役割を果たすと聞きました。どのように関係していますか？
ガーデニング研究者
接ぎ木では、穂木と台木の形成層を合わせることが重要です。これにより、両方の組織が結合し、活着することができます。
形成層とは。
「形成層」とは、樹木の幹、枝、根の内側の組織で、新しい細胞を生成する場所のことを指します。接ぎ木のときには、台木と穂木の形成層を合わせることが成功の鍵となります。若い幹や枝を輪切りにすると、緑色の輪が見えますが、これは形成層そのものではありません。ただし、接ぎ木では、この部分を形成層として扱って作業しても差し支えありません。なお、竹やヤシには形成層がないという特徴があります。
形成層とは何か？
形成層とは、植物の茎や根の内部に位置する、新しい組織や細胞を生み出す特殊な層のことです。この層は、植物の成長と二次成長に不可欠な役割を果たしています。二次成長とは、それまでに形成された組織の周りに新たな組織を加えて、植物の太さや長さを増す成長のことです。形成層は、内側に向けては道管や師管などの維管束を、外側に向けては樹皮を形成します。これらの組織は、植物が水や栄養素を輸送したり、外部の環境から保護したりするためのものです。
形成層の役割
植物の成長における重要な役割を担う形成層について、でその「役割」について説明します。形成層は、樹木やその他の木質植物の二次成長において重要な組織であり、幹や根の厚みを増加させます。形成層は、維管束形成層と樹皮形成層の2層から構成されており、内部に向かう維管束形成層は導管や仮道管などの水を運ぶ組織を形成し、反対側に位置する樹皮形成層は篩管や師管などの養分を運ぶ組織を形成します。これにより、植物は環境の変化に適応し、成長を続けることができます。
接ぎ木における形成層の重要性
接ぎ木における形成層の重要性
接ぎ木は、異なる種類の植物を結合して1つの個体にする手法です。このプロセスにおいて、形成層は重要な役割を果たします。形成層は、植物の茎や根にある薄い組織であり、外側の樹皮と内側の木部の間に位置します。接ぎ木を行う際には、形成層を合わせるように2本の植物の枝を切断します。
形成層を合わせると、2本の植物の形成層が結合し、新しい組織が成長します。この新しい組織が接合部を形成し、2本の植物間の物質の輸送を可能にします。形成層が形成されなければ、接ぎ木は成功せず、2本の植物が結合することはありません。
形成層の確認方法
形成層の確認方法
形成層を確認するには、植物の茎や根から薄切り標本を作成します。薄く切断すると、顕微鏡下で組織構造を観察できます。形成層は、「原生形成層」と「形成層」の2種類で構成されます。原生形成層は、植物の初期段階で見られる細胞が密に詰まった層です。形成層は、原生形成層の外側にある層で、活発に分裂して新しい細胞を生み出します。形成層は、茎や根の中央に位置し、内側の導管や柔細胞、外側の樹皮や仮道管を生み出しています。
竹やヤシの形成層
竹やヤシなどの単子葉植物は、木本植物に一般的な二次成長を遂げません。そのため、形成層を持たず、茎の太さは基本的には変化しません。したがって、接ぎ木などでは、一般的な二次成長をする植物とは異なる方法が必要です。