カメラのファインダーに潜む「ペンタプリズム」の秘密
カメラの初心者
先生、「ペンタプリズム」について教えてください。
カメラ写真マニア
ペンタプリズムは、35mm一眼レフカメラのファインダー部によく使われるプリズムで、内部で3回の全反射を行います。
カメラの初心者
なぜ3回の全反射が必要なのですか?
カメラ写真マニア
3回の全反射により、プリズム後部から出る像が上下左右とも正像になります。これにより、撮影者がファインダーを通して対象物を正しく見ることができます。
ペンタプリズムとは。
カメラや写真の用語で「ペンタプリズム」と呼ばれるものがあります。これは、「ペンタゴナル・ダハ・プリズム」の略です。断面が五角形のプリズムで、内部で3回の全反射を行うため、プリズムの後方から出る像は、上下左右がすべて正像になっています。35mm一眼レフカメラのファインダー部分によく使用されています。
ペンタプリズムとは?
ペンタプリズムとは?一眼レフカメラで光を視度補正用のファインダー側に鏡で反射し、像を正立させて接眼レンズへと送り届けるパーツです。五角柱の形をしており、5つの鏡が組み合わさってできています。この鏡によって、カメラのレンズを通して入ってきた像を上下左右反転させ、視度を補正した像をファインダーに表示させます。
ペンタプリズムの仕組み
ペンタプリズムの仕組み一眼レフカメラのファインダーで像を明るく、正立かつ左右反転した状態で表示するには、ペンタプリズムが重要な役割を果たしています。ペンタプリズムは五角形の柱体で、入射した光線を特定の方向に屈折させます。
まず、被写体からレンズに入射した光は、像面と呼ばれる平面に映像を形成します。この像は上下逆さまかつ左右反転しています。次に、ペンタプリズムの中を通る光線は、45度と90度の角度で2回屈折されます。この屈折により、像は正立かつ左右反転して表示されます。また、ペンタプリズムは光線を5面の反射面で反射させることで、像をファインダーの接眼光に導きます。これにより、カメラマンは被写体を正確にフレーミングすることができます。
35mm一眼レフカメラでの活用
35mm一眼レフカメラでの活用
35mm一眼レフカメラにおいては、ペンタプリズムが重要な役割を果たしています。その構造は、光を90度曲げ、ファインダーに映し出すことで、撮影者が光軸上の像を見ることが可能になります。このため、被写界深度やフレーミングの確認が容易になり、正確なフレーミングやフォーカシングを行うことができます。また、ペンタプリズムは、ファインダー像を正立正像で表示し、被写体の実際の向きと一致した像を見ることもできます。これにより、より直感的な撮影が可能になり、構図や被写体の配置を正確に把握することができます。
デジタル一眼レフカメラへの影響
デジタル一眼レフカメラにおいて、ペンタプリズムは重要な役割を果たしていました。ペンタプリズムは、レンズから入ってくる光を90°曲げて、ファインダーに向かって真上に映し出します。この仕組みのおかげで、一眼レフカメラでは、被写体をファインダーから直接見ることができました。
しかし、近年では、ミラーレス一眼カメラが普及しています。ミラーレス一眼カメラでは、ペンタプリズムではなく、電子ビューファインダー(EVF)が採用されています。EVFは、撮像素子から得られた映像を電子的に表示します。そのため、ペンタプリズムを必要とせず、カメラ本体を小型化することができます。
また、EVFでは、画像処理機能を活用して、被写体深度や露出などの情報をリアルタイムで表示できます。これは、撮影時の判断を補助し、より正確な撮影を可能にします。このように、デジタル一眼レフカメラにおけるペンタプリズムの役割は、ミラーレス一眼カメラの普及によって変化しています。
ペンタプリズムの利点と欠点
ペンタプリズムの利点と欠点
ペンタプリズムは、光路を 90 度折り曲げる光学素子です。カメラのファインダーに組み込まれ、被写体をファインダーに映し出します。ペンタプリズムを使用すると、一眼レフカメラで撮影する際に、被写体を直接視認することができます。
ペンタプリズムの利点としては、明るいファインダー像が得られること、アイピースの位置が柔軟に変更でき、アイレリーフが長いことが挙げられます。これにより、眼鏡をかけた方でも快適にファインダーを覗くことができます。
一方で、ペンタプリズムには欠点もあります。その一つは、製造コストが高いことです。また、重量があり、カメラの小型化を妨げます。加えて、ペンタプリズムは壊れやすいので、落下や衝撃に注意する必要があります。