中央重点測光とは

中央重点測光とは

カメラの初心者

「中央重点測光」ってどういう仕組みですか?

カメラ写真マニア

それは画面全体に感度があるけれど、特に画面中央部の測光感度が高く、周囲になるにしたがって感度が低くなる方式の露出計だよ。

カメラの初心者

じゃあ、画面の中央に被写体を置くと、露出がより正確になるってことですよね?

カメラ写真マニア

その通り。だから、被写体が画面中央に配置される構図が多いことから開発されたんだ。

中央重点測光とは。

「中央重点測光」と呼ばれるカメラや写真の用語があります。これはTTL測光の一種で、画面全体に感度がありますが、中央部分が特に感度が高く、周囲に行くにつれて徐々に低くなる方式です。

TTL測光はもともと画面全体に均一に感度がある平均測光でしたが、多くの構図で被写体が画面の中央にあることから、中央の感度を高めました。ニコンのニコマートFTNが最初に取り入れ、後に多くのメーカーが採用しました。

現在の一眼レフカメラでは、分割測光、スポット測光とともに3大測光モードとして、ほとんどの機種に搭載されています。ただし、感度の分布はメーカーによって異なるため、使用しているカメラの特性を理解することが重要です。メーカーによっては、「中央部重点測光」や「中央重点平均測光」などと呼んでいます。

TTL測光の方式

TTL測光の方式

TTL測光方式とは、Through The Lens(レンズを通して)の略で、カメラのファインダーで実際に見えるものに対して測定を行う方式です。TTL測光は、カメラのミラーが光学ファインダーに光を反射する際に、一部の光を分ける半透明ミラーを使用しています。分かれた光は測光素子に当たり、ファインダーで認識している場面の明るさを測定します。

平均測光からの発展

平均測光からの発展

-平均測光からの発展-

従来のカメラでは、平均測光が一般的でした。これは、ファインダー内のすべてのエリアから光の量を平均して露光値を決定する方式です。しかし、平均測光は明暗差が激しいシーンでは、被写体が適正露出にならない場合があります。

そこで開発されたのが、中央重点測光です。この方式では、ファインダーの中央部分の光の量を重点的に測定し、露光値を決定します。中央に被写体が配置されることが多い人物撮影やポートレート撮影で有効です。また、明暗差の激しいシーンでも、被写体を適切な露出にすることができます。

構図の影響

構図の影響

構図の影響

中央重点測光は、被写体の明るさを中央の小さな領域に重点的に測定します。そのため、構図が測定結果に大きな影響を与えます。被写体を中央に配置すると、正確な露出を得られます。しかし、被写体が画面の端に近づくと、中央部分の明るさは被写体の明るさを正確に反映しなくなります。このような場合は、露出補正が必要になる場合があります。

各メーカーによる違い

各メーカーによる違い

-各メーカーによる違い-

中央重点測光は、メーカーによって動作や実装方法に若干の違いがあります。

キヤノンでは、中央重点測光モードは一般的に「評価測光」モードと呼ばれます。このモードでは、中央部の重点測光に加えて、画面全体からの情報も考慮されます。

ニコンでは、中央重点測光モードは「センター加重平均測光」と呼ばれます。このモードでは、中央部の重視度は強く、画面全体の情報は二次的です。

ソニーでは、中央重点測光モードは「スポット測光」「部分測光」と呼ばれます。このモードでは、画面の中央のごく狭い領域の明るさのみが測定されます。

機種ごとのくせを把握する

機種ごとのくせを把握する

機種ごとのくせを把握する

中央重点測光を使う場合、機種ごとにクセがあることに注意が必要です。たとえば、同じ被写体に対して、ある機種では露出がややオーバーになるのに対し、別の機種ではややアンダーになる場合があります。これは、各機種の測光センサーの特性やアルゴリズムの違いによるものです。

正確な露出を得るためには、使用する機種のクセを把握することが重要です。標準的な被写体でテスト撮影を行い、適正露出が得られるかどうかを確認します。露出がずれる場合は、露出補正機能で調整します。また、マニュアル露出モードを使用する場合も、それぞれの機種のクセを考慮して露出を決定する必要があります。

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