HSMとは？シグマレンズの超音波モーター

HSMとは？シグマレンズの超音波モーター

HSMの概要

-HSMの概要-

HSM（Hyper Sonic Motor）とは、シグマのレンズに搭載された超音波モーターの名称です。このモーターは、超音波の振動を利用してレンズ内のピント合わせ機構を駆動します。従来のモーターに比べて、高速・静粛・高精度なオートフォーカスを可能にし、撮影時に高い快適性を実現しています。

HSMは、超音波モーターの振動をピエゾ素子と呼ばれる振動子に伝えます。振動子は、レンズ内の駆動軸を回転させ、ピント位置を調整します。この仕組みにより、レンズが素早くかつ正確にピントを合わせることができ、シャッターチャンスを逃さず捉えることができます。

超音波モーターの仕組み

-超音波モーターの仕組み-

超音波モーターは、シグマレンズのHSM（Hyper Sonic Motor）システムの中核を成す技術です。ピエゾ素子を使用して、レンズ内のモーターに超音波振動を発生させます。この振動により、モーター内の弾性体（スタター）とそれを囲む部品（ローター）の間で、摩擦が生じます。この摩擦によってローターが駆動され、レンズのフォーカスが高速かつ正確に行われます。

超音波モーターは、静粛性が高く、高速かつ高精度、そして長寿命という利点があります。レンズのフォーカス駆動に従来のモーターを使用していた場合と比較して、フォーカスの速度と正確性の大幅な向上を実現できます。さらに、超音波モーターは、より小型・軽量で、省電力にも優れています。そのため、軽量でコンパクトなレンズの開発が可能となっています。

HSMのメリット

-HSMのメリット-

シグマの超音波モーター（HSM）は、一眼レフカメラ用レンズに採用されている高速かつ静かなオートフォーカスシステムです。HSMは、従来のモーターよりも複数の利点があります。

まず、HSMは高速です。リング型超音波モーターを使用しており、レンズのフォーカシング機構を高速かつ正確に駆動できます。これにより、被写体に素早くフォーカスを合わせることができ、動体撮影やスポーツ撮影などに適しています。

次に、HSMは静かです。超音波振動を利用しているため、従来のモーターと比べて動作音が非常に小さくなります。これは、静粛性を重視する結婚式や室内撮影などで特に有利です。

さらに、HSMは耐久性にも優れています。金属製のハウジングを採用しており、衝撃や振動に強い構造になっています。また、過負荷保護回路を備えており、レンズの故障を防止します。

HSM搭載のシグマレンズ

HSM搭載のシグマレンズは、優れた高速オートフォーカス機能を備えたシグマのレンズシリーズです。HSM（Hyper Sonic Motor）は、超音波モーターを使用して、正確かつ高速な自動フォーカシングを実現します。このモーターは、静かでスムーズに動作するため、撮影時にほとんどノイズが発生しません。

シグマは、広角レンズから望遠レンズまで、さまざまな焦点距離に対応するHSMレンズを幅広く提供しています。これらのレンズは、さまざまな撮影ニーズに対応し、ポートレート、風景、スポーツなど、さまざまなジャンルの写真に最適です。HSM機能により、被写体に素早くフォーカスを合わせることができ、瞬間的な動きも逃しません。

HSMと他のAF駆動方式との比較

-HSMと他のAF駆動方式との比較-

シグマのHyper Sonic Motor（HSM）は、レンズ内の超音波を駆動力に変換してフォーカシングを行う超音波モーターの一種です。他の一般的なAF駆動方式と比較すると、HSMは高速かつ静粛で、正確なフォーカシングを実現します。

-ステッピングモーター- ステッピングモーターは、電磁石を順次励磁してローターを回転させる方式です。速度は遅く、駆動音も大きめです。

-DCモーター- DCモーターは、回転子に電流を流して磁界を発生させ、それを固定子側の磁界と相互作用させて回転力を得る方式です。比較的低速で、トルクが低いのが特徴です。

-マイクロフォーカスモーター- マイクロフォーカスモーターは、ギアとカムの組み合わせによってフォーカシングを行う方式です。小型軽量ですが、速度が遅く、駆動音も大きめです。

-リニアモーター- リニアモーターは、磁気浮上により駆動子が直線的に運動する方式です。高速かつ高精度ですが、構造が複雑でコストが高いのがデメリットです。

HSMの優位性は、高速性、静粛性、正確性のバランスにあります。これらの特性により、スポーツや動体撮影、ポートレート撮影など、さまざまな用途に適しています。