イメージサークルとは?レンズと写真の用語を解説

イメージサークルとは?レンズと写真の用語を解説

カメラの初心者

先生、イメージサークルってなんですか?

カメラ写真マニア

撮像素子(フィルムの場合はフィルム)に写る円形の像のことだよ。レンズによって決まるんだ。

カメラの初心者

撮像素子の大きさと関係があるんですってね。

カメラ写真マニア

そう。センサーサイズの対角線の長さ分をカバーできるイメージサークルじゃないと使えないんだ。

イメージサークルとは。

レンズが写し出す像は、カメラの撮像素子(フィルムを使用するカメラではフィルム)に円形に投影されます。この円のことを「イメージサークル」と呼びます。

例えば、デジタル一眼レフカメラでよく使われるAPS-Cサイズの撮像素子は、22.3×14.9mm(機種によってサイズは異なる)で、対角線は26.8mmです。このイメージサークルは、26.8mmの対角線に対応しています。

このように、撮像素子のサイズに合ったイメージサークルが必要です。そのため、APS-Cセンサー用に設計されたレンズは、35mmフルサイズセンサーを搭載したカメラではイメージサークルが小さすぎて使用できません。

イメージサークルの定義

イメージサークルの定義

イメージサークルとは、レンズが結ぶ像の周辺まで途切れることなく光が届く範囲を指します。レンズの設計と絞り値によって決まり、一般的に絞り値を絞るほどイメージサークルが小さくなります。イメージサークルは、写真における重要な要素で、レンズがカバーできる写真の範囲を決定します。イメージサークルが小さい場合、センサーが十分にカバーされず、画面周辺に黒枠が発生します。逆に、イメージサークルが大きい場合、フレアやゴーストなどの収差が発生する可能性が高くなります。

撮像素子のサイズとイメージサークルの関係

撮像素子のサイズとイメージサークルの関係

撮像素子のサイズとイメージサークルの関係

レンズのイメージサークルは、撮像素子のサイズと密接に関連しています。撮像素子が大きいほど、イメージサークルも大きくなる必要があります。これは、大きな撮像素子はより多くの光を取り入れる必要があるためです。一方、撮像素子が小さい場合、イメージサークルも小さくて済みます。

また、撮像素子の形状もイメージサークルに影響を与えます。一般的な長方形の撮像素子では、長方形のイメージサークルが形成されますが、正方形の撮像素子では正方形のイメージサークルが形成されます。また、近年では円形や楕円形のイメージサークルを形成する撮像素子もあり、これにより特殊な効果を撮影することができます。

フルサイズとAPS-Cセンサーにおけるイメージサークルの違い

フルサイズとAPS-Cセンサーにおけるイメージサークルの違い

フルサイズとAPS-Cセンサーにおけるイメージサークルの違い

イメージサークルは、フルサイズセンサーとAPS-Cセンサーで異なります。フルサイズセンサーは35mmフィルムと同じサイズのセンサーで、APS-Cセンサーはフルサイズの約2/3のサイズのセンサーです。そのため、フルサイズセンサーはAPS-Cセンサーよりも広いイメージサークルを持っています

イメージサークルが大きいほど、レンズのケラレ(周辺減光)が発生しにくくなります。これは、レンズの周辺光がセンサーの端まで届くためです。逆に、イメージサークルが小さいと、レンズの周辺光がセンサーの端まで届かず、ケラレが発生しやすくなります。

フルサイズセンサーとAPS-Cセンサーでは、レンズの焦点距離に対して必要なイメージサークルも異なります。フルサイズセンサーでは、レンズの焦点距離に対してより大きなイメージサークルが必要ですが、APS-Cセンサーでは、焦点距離に対してより小さなイメージサークルで済みます。そのため、同じレンズを使用する場合、APS-Cセンサーではフルサイズセンサーよりも画角が狭くなります

イメージサークルが小さいレンズを使用するときの注意点

イメージサークルが小さいレンズを使用するときの注意点

イメージサークルが小さいレンズを使用するときの注意点

イメージサークルが小さいレンズを使用すると、フルサイズセンサーのカメラでは、周辺減光周辺像の歪みが生じやすくなります。周辺減光とは、写真の端が中心に比べて暗くなる現象です。周辺像の歪みは、写真の端が伸びたり縮んだりすることです。

これらの問題を避けるには、以下のことに注意してください。

* 絞り値を適切にする 絞り値を絞りすぎると、回折限界によって解像度が低下します。逆に、絞り値を開きすぎると、周辺減光や周辺像の歪みが強くなります。一般的には、f/5.6からf/8の絞り値がおすすめです。
* レンズフードを使用する レンズフードは、周辺光がレンズに入るのを防ぎ、周辺減光を軽減します。
* 画角に注意する 広角レンズではイメージサークルが小さく、周辺減光や周辺像の歪みが顕著になりやすいです。そのため、必要以上に広角レンズを使用しないようにしましょう。

イメージサークルを考慮したレンズの選択方法

イメージサークルを考慮したレンズの選択方法

イメージサークルを考慮したレンズの選択方法は、撮影する画像サイズに合わせてレンズを選択する際に重要な要素です。センサーの対角線の長さと一致するイメージサークルを有するレンズを選択すると、画像の隅々までシャープな画像が得られます。

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