カメラと写真の用語『横収差』

カメラと写真の用語『横収差』

カメラの初心者

「横収差」について教えてください。

カメラ写真マニア

横収差とは、像面と同じ方向にあるレンズ収差のことです。倍率色収差やハロのような収差が例として挙げられます。

カメラの初心者

「縦収差」との違いを教えてください。

カメラ写真マニア

縦収差はレンズの光軸と平行な方向にある収差です。軸状色収差がその典型例です。

横収差とは。

「カメラと写真における『横収差』という用語。レンズの収差のうち、像面と同じ方向にある収差を『横収差』と呼びます。例えば、倍率色収差や球面収差によるハロが挙げられます。これとは対照的に、レンズの光軸と平行な収差を『縦収差』と言い、代表的な例として軸状色収差が挙げられます。」

横収差と縦収差の違い

横収差と縦収差の違い

横収差と縦収差の違いは、イメージングシステムの解像度を評価する上で重要です。横収差は、イメージの水平方向の線が正確に描写されていないことを指します。一方、縦収差は、垂直方向の線が歪んでいることを示します。

横収差は、レンズの軸から外れた光線が、異なる交点に収束することによって発生します。このため、画像の端がぼやけたり、歪んだりします。縦収差は、レンズの曲率が不均一であることによって引き起こされ、イメージの垂直方向の線が湾曲したり、傾いたりします。

両方のタイプの収差は、画像の解像度を低下させ、シャープで鮮明な画像の取得を妨げます。しかし、横収差は縦収差よりも一般的に発生し、多くの人にとってより重要な問題です。

横収差の例:倍率色収差

横収差の例:倍率色収差

-横収差の例倍率色収差-

横収差の一種に、倍率色収差があります。これは、レンズがさまざまな波長の光を異なる程度に拡大するため、色によって収差の大きさが異なる現象です。例えば、赤やオレンジなどの長い波長の光は大きく拡大され、青や紫などの短い波長の光は小さく拡大されます。

この結果、レンズを焦点合わせすると、色ごとに像のサイズが異なり、色付きの縁が画像の端に見えるようになります。特に、コントラストの強い被写体では、この色収差が目立ちます。倍率色収差は、特にズームレンズや大口径レンズで顕著に現れます。

横収差の例:ハロ(球面収差)

横収差の例:ハロ(球面収差)

-横収差の例ハロ(球面収差)-

球面収差の一種であるハロは、横収差の一例です。ハロは、レンズ中心から離れた光線が、焦点距離が異なるために、収束点がずれて発生します。これにより、被写体の周りに光の輪(ハロ)ができるのです。この現象は、特に夜間撮影や逆光撮影で顕著に現れます。また、レンズの絞り値が小さい(開放に近い)ほど、ハロが発生しやすくなります。

縦収差の例:軸状色収差

縦収差の例:軸状色収差

縦収差の例軸状色収差

縦収差は、垂直方向の像の歪みが発生する収差です。その一例として、軸状色収差があります。これは、レンズが異なる波長の光を異なる位置に結像するため、像に色のフリンジが現れる現象です。

軸状色収差が発生すると、画像のハイライトやシャドウ部分で、赤や青などの色のフリンジが観察できます。この収差は、色の境目が鮮明な画像を撮影する際に問題を引き起こします。レンズの品質や光の波長によって、軸状色収差の程度は異なります。

横収差が生じる原因と影響

横収差が生じる原因と影響

-横収差が生じる原因と影響-

横収差は、レンズを通して光が屈折するときに発生し、画像の端に歪みが生じる光学現象です。この現象は、レンズが光線に対して垂直でない場合や、レンズの形状または材料に欠陥がある場合に発生します。

横収差は、画像の端部が湾曲したり、ゆがんだり、またはぼやけて見える原因となります。これは、レンズによって焦点が異なる光線の屈折角が異なるためです。この歪みは、特に広角レンズで顕著に現れます。

横収差を軽減するには、歪みの少ないレンズを使用したり、絞りを絞ったり、画像処理ソフトウェアで補正したりすることができます。ただし、完全に排除することはできない場合もあります。

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