対称型レンズとは?収差の少ないレンズの仕組み

対称型レンズとは?収差の少ないレンズの仕組み

カメラの初心者

先生、対称型レンズについて教えてください。

カメラ写真マニア

対称型レンズは、絞りが中央にあり、左右のレンズ群が同じような構成になっているレンズです。

カメラの初心者

収差が少ないと聞いていますが、具体的にどのような収差が少ないのでしょうか?

カメラ写真マニア

特に歪曲収差が少ないですね。

対称型レンズとは。

カメラ用語における「対称型レンズ」とは、絞りが中央に位置し、左右のレンズ群が同様の構造となっているレンズのことです。収差、特に歪曲収差が小さいと言われています。

広角レンズではビオゴン、トポゴンなどが対称型レンズの代表例です。標準レンズでは、ガウス型、オルソメター型などが有名です。望遠レンズでは、その特性上、対称型でないものが多いです。

対称型レンズの特徴と仕組み

対称型レンズの特徴と仕組み

対称型レンズは、レンズの両側に同じ構造を持つレンズです。レンズの対称的な構造により、収差の発生が抑制されます。収差とは、レンズを通過した光が一点に集まらず、像がぼやける現象です。対称型レンズでは、レンズの両側から同じように収差が発生するため、お互いに打ち消し合って、像の鮮明度が向上します。さらに、対称型レンズは、像の中心の歪みが少ないため、まっすぐな線が曲がって写るなどの歪みも軽減されます。

収差の少ないレンズ

収差の少ないレンズ

収差とは、レンズが光を屈折させる際に発生するゆがみで、画像の鮮明さを低下させます。レンズの収差には、主に以下のような種類があります。

* 球面収差 レンズの球面形状が原因で、軸に沿った位置によって像の位置が異なる現象です。
* コマ収差 光がレンズに入射する角度によって像の位置がずれる現象です。
* 非点収差 像が点ではなく線上に広がる現象です。
* 歪曲収差 像が直線でない曲線状に歪む現象です。

収差を軽減するために、レンズにはさまざまな設計手法が採用されています。対称型レンズでは、レンズの両側に対称的な形状のレンズエレメントを使用することで、球面収差や非点収差を抑えています。また、非球面レンズや低分散ガラスを使用することで、コマ収差や歪曲収差も低減しています。

ビオゴン、トポゴンなどの広角レンズ

ビオゴン、トポゴンなどの広角レンズ

ビオゴンやトポゴンなどの広角レンズは、非球面レンズを採用することで、収差を大幅に低減しています。これにより、周辺部まで鮮明で歪みの少ない画像を得ることが可能となります。ビオゴンレンズは、コンタックスカメラに使用されており、トポゴンレンズは、リンホフ技術で使用されています。これらのレンズは、夜景や風景写真、建築写真など、広角で歪みのない画像が求められる撮影に適しています。

ガウス型、オルソメター型などの標準レンズ

ガウス型、オルソメター型などの標準レンズ

標準レンズとして知られるレンズのグループには、ガウス型オルソメター型のレンズが含まれます。これらのレンズは、中心対称のレンズ構成を持つのが特徴です。つまり、光軸を軸に レンズ عناصرが左右対称に配置されています。

この対称性は、球面収差やコマ収差などの収差を低減するために重要です。収差は、レンズを通過した光が一点に集まらずに拡散してしまう現象です。対称レンズ構成により、これらの収差が打ち消し合い、よりシャープで歪みのない画像が得られます。

標準レンズは、その汎用性と優れた画質で知られています。ポートレート、風景、スナップショットなど、幅広い撮影用途に適しています。また、多くのデジタルカメラで標準搭載されているレンズでもあり、初心者からプロの両方にとって頼りになるツールとなっています。

望遠レンズにおける対称性の欠如

望遠レンズにおける対称性の欠如

望遠レンズでは、通常、対称性が欠如しています。これは、長い焦点距離を得るために必要な 追加のレンズ要素が、光路の対称性を破るためです。これらの追加の要素は、球面収差やコマ収差などの収差をさらに導入する可能性があり、画像の品質に悪影響を与えます。そのため、望遠レンズでは、収差を補正するために、非対称的なレンズ設計が必要になる場合があります。

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