レンズの実効絞り値『Tナンバー』とは?

レンズの実効絞り値『Tナンバー』とは?

カメラの初心者

先生、『Tナンバー』について教えてください。

カメラ写真マニア

Tナンバーは、レンズの透過率を考慮した実効絞り値だよ。昔はオリンパスペンFシリーズがよく採用してたね。

カメラの初心者

透過率とは何ですか?

カメラ写真マニア

レンズを通過する光の量のことだよ。レンズによっては、透過率が100%じゃない場合があるんだ。その透過率を考慮して、実効的な絞り値を出したのがTナンバーってこと。

Tナンバーとは。

カメラ用語の「Tナンバー」は、レンズの透過率を考慮した実効絞り値を表します。かつて、オリンパスペンFシリーズの採用で注目を集めました。Tは「透過率」を意味する「Transmittance」の頭文字です。

Tナンバーとは何か?

Tナンバーとは何か?

Tナンバーとは、レンズの明るさを表す指標です。レンズのTナンバーは、レンズの焦点距離÷絞り値で求められます。つまり、焦点距離が短く、絞り値が大きいほど、Tナンバーは小さくなります。これは、Tナンバーが小さいほど、レンズがより明るいことを意味します。

Tナンバーは、F値と同様ですが、F値はレンズの口径÷有効絞り値で表されるのに対し、Tナンバーはレンズの焦点距離÷絞り値で表されるという点で異なります。この違いにより、Tナンバーは異なる焦点距離のレンズを比較する際に、より正確な明るさの指標となります。

Tナンバーの歴史

Tナンバーの歴史

-Tナンバーの歴史-

Tナンバーは、1938年に米国映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が導入したレンズの実効絞り値の規格です。当初、Tナンバーはトランスミッション・ファクターを表すものであり、レンズの光透過率を表していました。この目的は、レンズ間の明るさの比較を容易にするためでした

その後、1952年にAMPASはTナンバーの定義を「レンズを通過する光量の対数値」に変更しました。この変更により、Tナンバーは絞り値とほぼ同じ値を持つようになりましたが、より正確でレンズ間の光量の違いを表すのに適したものになりました。Tナンバーは、映画やテレビの撮影において業界標準として広く採用されています

Tナンバーのメリット

Tナンバーのメリット

Tナンバーのメリット

Tナンバーを採用することで得られる主なメリットとして、レンズ同士の比較が容易になります。レンズの明るさは、従来は絞り値(Fナンバー)で表していましたが、Tナンバーはレンズの絞り値と透過率を考慮するため、より正確にレンズの明るさを比較できます。これにより、被写界深度やシャッタースピードを考慮して、用途に合った最適なレンズを選択することが容易になります。

Tナンバーの測定方法

Tナンバーの測定方法

Tナンバーの測定方法は、レンズの透過率を測定する方法によって決まります。レンズに垂直に入射した光が、レンズを透過した後にスクリーンに投影される光の量を測定します。透過率は、入射光量に対する透過光量の割合として求められます。

この測定は、光度計を使用して測定することができます。光度計は、スクリーン上の光の照度を測定する装置です。透過率がわかると、次の式を使用してTナンバーを計算できます。

Tナンバー = 10 * log10(1 / 透過率)

Tナンバーが重要な場面

Tナンバーが重要な場面

Tナンバーが重要な場面としては、シネマトグラフィーのワークフローにおいて、露出を正確に制御することが不可欠な場合が挙げられます。特に、異なるレンズを使用する場合や、シャッタースピードまたはISO感度を調整するために絞りを変更する必要がある場合に役立ちます。Tナンバーがあれば、すべてのレンズで一貫した露出レベルを維持でき、被写体の明るさを正確に制御できます。これにより、異なるレンズを組み合わせても、シームレスな露出遷移を実現できます。

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