カメラ用語『ミラー切れ』とは？原因と対策を解説

カメラ用語『ミラー切れ』とは？原因と対策を解説

ミラー切れの原因と仕組み

ミラー切れの原因は、主にカメラのシャッター作動時にミラーが衝撃で損傷したり、摩耗したりすることです。高速シャッターを使用したり、長期間にわたって頻繁に撮影したりすると、ミラーにかかる負担が増えるため、ミラー切れのリスクが高まります。また、レンズ交換時の衝撃やカメラの落下もミラー切れの原因になる場合があります。

ミラー切れの仕組みは、カメラのシャッターが作動すると、ミラーが跳ね上がって映像をファインダーまたはイメージセンサーに導きます。しかし、ミラーが損傷していたり、摩耗していたりすると、跳ね上がる際に引っかかったり、スムーズに動作しなかったりする可能性があります。この結果、映像がファインダーまたはイメージセンサーに正しく投影されなくなり、写真に黒い線や斑点が入ったり、場合によっては何も映らなくなったりします。

ミラー切れによる影響

ミラー切れによる影響一眼レフカメラでは、ミラーが動作することで撮影した像をファインダーに表示します。ミラー切れが起こるとこのミラーの動作が正常にできなくなり、ファインダー越しに被写体が確認できなくなります。また、オートフォーカス機能も動作しなくなるため、ピントを合わせることができなくなります。これにより、フレーミングやピント合わせを正確に行うことが難しくなり、撮影に大きな支障をきたします。

ミラー切れを防ぐ対策

–ミラー切れを防ぐ対策–

ミラー切れを未然に防ぐために、いくつかの対策を取ることができます。まず、カメラを正しく扱うことが重要です。レンズ交換時は、カメラの電源を必ず切り、ホコリやゴミが入らないように注意しましょう。また、衝撃や落下によるダメージを防ぐため、カメラを大切に扱いましょう。

定期的なカメラのメンテナンスも効果的です。プロによるメンテナンスを定期的に受け、シャッターやミラーなどの可動部に溜まったホコリや汚れを取り除きましょう。また、湿気の多い場所での使用は控え、カメラを保管する際は乾燥剤などを利用して湿気対策を行いましょう。

さらに、ミラーアップ機能を活用することも有効です。ミラーアップ機能は、撮影前にミラーを上げて画面に構図を確認できる機能です。この機能を使用することで、ミラーが繰り返し動作するのを防ぎ、ミラー切れのリスクを軽減できます。

ミラー切れ対策に有効な一眼レフ

一眼レフカメラでおすすめのミラー切れ対策では、ミラー切れを起こしにくい一眼レフカメラをご紹介します。これらのカメラは、強化されたミラーシステムや電子シャッターなどの機能を備えており、ミラー切れのリスクを軽減します。

具体的には、ニコンのD500やD850、キヤノンのEOS 7D Mark IIや5D Mark IVなどがおすすめです。これらのカメラは、シャッター耐久回数が20万回以上と高く、ミラー切れを起こしにくい設計になっています。また、電子シャッター機能を備えているため、機械的な振動を発生させずに撮影することができます。

PO値とミラー切れの関係

ミラー切れとは、一眼レフカメラにおいて、シャッターを切る際に内蔵のミラーが適切に動作しなくなる状態を指します。PO値とは、プリズムミラーの反射効率を表す値です。このPO値が低いミラーほど、透過する光量が多くなり、シャッター速度が遅くなる傾向があります。そのため、PO値が低いミラーを使用しているカメラでは、ミラーが半透過する間に、センサーに光が十分に届かず、ミラー切れが発生しやすくなります。