相反則不軌:カメラと写真の隠れた現象

相反則不軌:カメラと写真の隠れた現象

カメラの初心者

先生、『相反則不軌』について詳しく教えてください。

カメラ写真マニア

『相反則不軌』とは、フィルムの感度が通常はシャッター速度と絞り値に比例するはずなのに、1秒以上長時間露出すると、実効感度が低下する現象のことだよ。

カメラの初心者

なるほど、長時間露出すると感度が下がるんですね。1秒以下の露出ではどうですか?

カメラ写真マニア

実は、超高速シャッター(1/10,000秒以上)でも『相反則不軌』は起こるんだ。フィルムの改良によって、だんだんこの現象は少なくなっているよ。

相反則不軌とは。

「相反則不軌」は、写真用語で、フィルムの感度がシャッター速度や絞り値に比例しない現象を指します。通常、感度はシャッター速度や絞り値に正比例しますが、露出時間が1秒を超えると、実効感度が低下します。

この現象が「相反則不軌」と呼ばれており、フィルムの改良により徐々にその影響は小さくなっています。また、超高速シャッター(1/10,000秒以上)でも相反則不軌が発生することがあります。

相反則不軌とは

相反則不軌とは

相反則不軌とは、写真撮影において、特定の条件下でフィルムやデジタルセンサーが期待される感度に反して挙動するという現象です。通常、明るさが増すとフィルムやセンサーはより多くの光を捉え、露出過多になります。しかし、相反則不軌では、明るさが低下すると、逆に感度が低下します

相反則不軌の原因

相反則不軌の原因

相反則不軌の原因は、光の波長の違いがフィルムやデジタルセンサー上の感光材料の反応性に影響するためである。青色光は赤色光よりもエネルギーが高く、感光材料に与える影響が大きい。しかし、通常の撮影条件下では、カメラやレンズのレンズは青色光を遮断するため、より反応性の低い赤色光がフィルムやセンサーに主に当たっている。

しかし、光の照射時間が長くなると、青色光がレンズを透過する時間が多くなり、感光材料に反応する。このため、長時間露出すると、通常よりも青色光の影響が目立ち、青みがかった画像になる。一方、短時間露出では、青色光はほとんど遮断され、赤色光の影響が大きくなるため、暖色系の画像になる。

フィルムの改良と相反則不軌

フィルムの改良と相反則不軌

-フィルムの改良と相反則不軌-

写真感光フィルムは、感光度レシプロシティという2つの重要な特性を持っており、相反則不軌はこれらの特性に影響を与えます。感光度とは、フィルムを露光する光の強度に比例する画像の暗さです。レシプロシティとは、フィルムが与えられた量の光を一定時間ではなく、より長い時間をかけて受光しても、同じ画像密度が得られるという特性です。

フィルムが改良されて感光度が高くなると、レシプロシティ特性が低下することがあります。これは、より感度の高いフィルムでは、光がフィルムに当たる時間が長くなると、感光性物質がより多く反応し、画像密度が低下するためです。この現象を相反則不軌と呼び、フィルムの感光度が高いほど、反対則不軌の効果が大きくなります。

超高速シャッターによる相反則不軌

超高速シャッターによる相反則不軌

超高速シャッターによる相反則不軌

従来、写真の相反則不軌では、シャッター速度が遅くなると感度が下がると考えられてきました。しかし、超高速シャッターの領域では、この概念が覆されます。シャッター速度が1/1000秒以下になると、露光量はフィルムの感度によって決まるのではなく、シャッターの速度によって決まるようになるのです。つまり、超高速シャッターを使用すると、通常よりも高い感度で撮影することが可能になります。この現象は、超高速シャッターがフィルムまたはセンサーの感受層に届く光の量が減るため、通常の感度では露出が不足してしまうことが原因です。

相反則不軌を考慮した撮影

相反則不軌を考慮した撮影

相反則不軌を考慮した撮影では、この現象を理解して撮影に活用する方法を解説します。例えば、低コントラストの被写体を撮影するときは、露出アンダーにしてから後処理で明るく調整することで、シャドー部のディテールを保つことができます。逆に、ハイコントラストの被写体を撮影するときは、露出オーバーにしてから後処理で暗く調整することで、ハイライト部のディテールを保つことができます。また、相反則不軌を利用して、意図的に不自然な効果を生み出すこともできます。例えば、暗いシーンを通常より明るく撮影することで、幻想的な雰囲気を演出することができます。

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