カメラ用語『周辺光量落ち』とは?

カメラ用語『周辺光量落ち』とは?

カメラの初心者

「周辺光量落ち」というのはどういう意味ですか?

カメラ写真マニア

画像の中心部が周辺部よりも明るいため、周辺部が暗く見える現象ですね。特に絞りを大きく開いたときに起こりやすいです。

カメラの初心者

「トンネル効果」とか「ピンホール効果」とも呼ばれるんですか?

カメラ写真マニア

はい、別名でそう呼ばれることもあります。トンネルのように周辺部が暗くなる様子を表しています。

周辺光量落ちとは。

カメラ用語で「周辺光量落ち」とは、画像の中心部と比べ、周辺部分が暗くなってしまう現象のことです。特に、絞りを開放で撮影する際に目立ちやすく、「トンネル効果」や「ピンホール効果」とも呼ばれます。

周辺光量落ちの原因

周辺光量落ちの原因

周辺光量落ちの原因は、レンズの構造と光の性質に由来します。レンズは光を屈折させて像を結ぶのですが、レンズの周辺部では入射光に対する角度が大きいため、中心部に比べて光量の一部が減衰します。さらに、広角レンズでは周辺部に向かうにつれてレンズの厚みが増すため、光が屈折する際の減衰がより顕著になります。また、レンズの絞りが小さい(F値が大きい)場合、レンズを通過する光量が減るため、周辺光量落ちがより目立つようになります。

周辺光量落ちが起こりやすい状況

周辺光量落ちが起こりやすい状況

周辺光量落ちが起こりやすい状況

周辺光量落ちが発生しやすい状況は、主に以下の2つです。

1. 絞り値が大きい場合絞り値を絞ると、絞り羽根の形状の影響で、レンズの周辺に入る光量が不足し、周辺光量落ちが発生します。
2. 広角レンズを使用している場合広角レンズは、周辺部の収差が大きくなる性質があります。このため、周辺部分の像が歪み、結果として周辺光量落ちが発生することがあります。

周辺光量落ちを補正する方法

周辺光量落ちを補正する方法

周辺光量落ちを補正する方法には、撮影時点で補正する方法と、撮影後に編集ソフトウェアを使用して補正する方法があります。

-撮影時点での補正-では、レンズにフードを取り付けることが有効です。フードはレンズに差し込む光を防ぎ、周辺光量落ちの原因となる隅からの光をカットします。また、フラッシュを併用して、周辺部の光量を補うこともできます。

-撮影後の補正-では、編集ソフトウェアを使用します。レタッチソフトには、周辺光量落ちを補正するための機能が用意されており、隅の明るさを上げることができます。また、レンズプロファイルを修正することも可能です。レンズプロファイルはカメラとレンズの組み合わせによって異なりますが、レンズによって発生する周辺光量落ちの特性を調整することで、補正できます。

周辺光量落ちを軽減するレンズ

周辺光量落ちを軽減するレンズ

周辺光量落ちを軽減するレンズは、画面周辺部の減光を抑えるために特別に設計されたレンズです。これらのレンズは、特定の撮影条件下で発生する「周辺減光」現象に対処するように作られています。周辺減光とは、レンズの光学設計によって、画像の周辺部が中央部よりも暗くなる現象です。

これらのレンズには、周辺部分への光の均等な分布を確保する非球面レンズや補正レンズが組み込まれています。これにより、広角撮影や大口径レンズを使用する際に発生する周辺光量落ちを大幅に軽減できます。

周辺光量落ちを活かす撮影テクニック

周辺光量落ちを活かす撮影テクニック

周辺光量落ちを活かした撮影テクニックで、被写体をセンターに配置して前景からぼかすことで、周囲の風景が暗くなり、被写体がより際立った印象的な構図を作り出すことができます。これにより、自然なビネット効果が生まれ、舞台照明を当てられたような雰囲気を演出できます。

また、広角レンズを使用して、前景にフレームの一部が入り込むようにすることで、周囲の背景を周辺光量落ちによって暗くし、フレームの中心の被写体やオブジェクトに視線を導くことができます。このテクニックは、風景写真やポートレート撮影によく用いられます。

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