カメラ用語『D-ライティング』とは?仕組みや進化について

カメラ用語『D-ライティング』とは?仕組みや進化について

カメラの初心者

D-ライティングってなんですか?

カメラ写真マニア

D-ライティングは、ニコンが開発したシャドー部の補正機能です。暗い画像や逆光などで露出アンダーとなった部分を自動補正して、適正露出に近づけます。

カメラの初心者

へー、どうやって使うんですか?

カメラ写真マニア

昔は、撮影した画像を再生中にシャッターボタンを押して補正していましたが、今はカメラ内編集機能として利用できます。高画質と高速の2つのモードがあり、画質を優先するか処理速度を優先するか選択できます。

D-ライティングとは。

「D-ライティング」は、ニコンが開発したカメラと写真の用語です。2004年11月に発売された光学10倍ズームのコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX8800」で初登場しました。

D-ライティングは、暗い場所で撮影した写真や、逆光時に露出アンダー(暗く写り過ぎ)になった部分を自動的に補正して、適正な明るさに調整する機能です。明るい部分はそのまま残し、見た目に近い自然な画像に仕上げます。

当初、D-ライティングは撮影後の画像を1コマ再生中にシャッターボタンを押して補正画像を作成し、識別子を付けて別ファイルとして保存するという形で使用されていました。これは、現在のカメラ内編集機能の草分け的存在と言えるでしょう。

その後、D-ライティングは初心者向けデジタル一眼レフカメラ(D40、D40x)にも搭載され、2006年発売のニコン画像ソフトウェア「CaptureNX」では、「高画質(HQ)モード」と「高速(HS)モード」の2つのモードが追加されました。現在では、さらに進化した「アクティブD-ライティング」が採用されています。

D-ライティングの概要と機能

D-ライティングの概要と機能

D-ライティングの概要と機能

D-ライティングは、デジタルカメラやスマートフォンに搭載されている画像処理技術です。その目的は、明暗差が激しいシーンで、ハイライトが飛びすぎたり、影部分がつぶれたりするのを防ぐことです。D-ライティングは、低照度域の画像を明るくし、高照度域の画像を暗くすることで、よりバランスの取れた露出を実現します。また、ディテールを強調し、ノイズを低減することで、コントラストを高めます。

D-ライティングが搭載されたカメラの歴史

D-ライティングが搭載されたカメラの歴史

D-ライティングを搭載したカメラの歴史

D-ライティングは、ニコンが開発した画像処理技術で、コントラストの高いシーンでもディテールを維持して、被写体の広い範囲にわたる階調を表現できます。この技術は、2005年に発売された「ニコン D2X」に初めて搭載されました。

ニコンは、この技術を継続的に進化させてきました。2007年の「ニコン D3」では「アクティブD-ライティング」が導入され、コントラストの自動調整機能が追加されました。さらに、2012年の「ニコン D4」では「D-ライティング3」が搭載され、ハイライトとシャドウの両方をより効果的に制御できるように改善されました。

2017年に発売された「ニコン D850」では、「D-ライティング4」が搭載されました。これにより、コントラストの高いシーンでも、さらに広範囲の階調を再現できるようになりました。また、2020年に発売された「ニコン Z 6II」と「ニコン Z 7II」では、最新の「D-ライティング5」が搭載され、露出オーバーや露出不足の領域のリカバリー能力が向上しています。

CaptureNXでのD-ライティング活用

CaptureNXでのD-ライティング活用

-CaptureNXでのD-ライティング活用-

CaptureNXは、ニコンのRAW画像編集ソフトウェアで、D-ライティング機能を非常に効果的に活用できます。CaptureNXでは、自動調整だけでなく、明るさやコントラストなどを細かく調整して、D-ライティングの効果をカスタマイズできます。

CaptureNXのD-ライティング機能を使用すると、アンダーまたはオーバー露出した領域の階調を復元できます。ハイライト部の白とびやシャドウ部の黒つぶれを軽減し、よりバランスの取れた露出を得ることができます。また、特定の領域の明るさやコントラストを個別に調整することで、より創造的な効果を得ることもできます。

HQモードとHSモードの違い

HQモードとHSモードの違い

D-ライティングHQモードは、ハイライト部分の白とび、シャドウ部分の黒つぶれを低減するモードです。従来のD-ライティングモードと比較して、より自然な階調表現を実現できます。

一方、D-ライティングHSモードは、HQモードよりも積極的にハイライトとシャドウを補正するモードです。よりコントラストの強い、メリハリのある画像が得られます。ただし、補正が強すぎる場合、階調表現が不自然になる可能性があります。

D-ライティングHQモードとHSモードの使い分けは、撮影シーンや好みの表現によって異なります。自然な階調表現を重視する場合はHQモード、コントラストを強調したい場合はHSモードを選択するのが適しています。また、シーンモードやピクチャースタイルと組み合わせて、さらに細かい調整を行うことも可能です。

進化したアクティブD-ライティング

進化したアクティブD-ライティング

進化したアクティブD-ライティングは、従来のD-ライティングをさらに発展させた機能です。画像を解析してシーンの明暗差をより詳細に検出し、より自然な陰影表現を実現します。また、露出補正の幅を拡大し、ハイライトとシャドウの表現をより細かく制御できます。これにより、明暗差の大きいシーンでも、白とびや黒つぶれを抑えて全体のバランスを向上させます。さらに、アクティブD-ライティングは動いている被写体にも対応しており、瞬間的な明暗変化を捉えて自然な露出を実現します。

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