2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』第1回「約束の月」感想と考察

感想

いよいよ2024年の大河ドラマがスタート!

あらいやだ、日常に忙殺されてうっかりしていたら1月が終わりそう。

ということで遅ればせながら、大河ドラマ『光る君へ』の感想を書いていきたいと思います。これはあくまでも個人的な感想や考察ですので、ゆる~く暇つぶし程度に読んでいただけたら幸いです。

私は今年の大河は敢えて前情報をあまり知らずに見始めたいなぁという思いがあって。ドラマの舞台が平安時代で主役が紫式部むらさきしきぶである事は把握していましたが、出演するキャストは吉高 由里子よしたか ゆりこさんと柄本 佑えもと たすくさんくらいしか知らない状態で初回放送を見ました。しかも吉高ちゃん柄本さん内田さん(制作統括)のトークショー付きパブリックビューイング会場の大画面で。

(パブリックビューイングのリポートはこちら→2024NHK大河ドラマ「光る君へ」初回パブリックビューイング&吉高由里子 紫式部/まひろ役・柄本佑 藤原道長役・内田ゆき 制作統括 トークショーin京都の体験レポート前編

第1回 約束の月

星読み

冒頭の安倍晴明あべの はるあきら陰陽師おんみょうじ/ユースケ・サンタマリア)の星読みシーンから始まるのが印象的。鮮やかなグリーンの衣が夜の暗闇に映えて、きっと安倍晴明あべの はるあきらは今後もキーマンとして登場するのかなぁと予感させられるシーンでしたね。

まひろ家の様子

雨漏りに気づき家中の者が起きだしてバタバタと対応している様子、まひろ(紫式部むらさきしきぶ落井 実結子おちい みゆこ)が床拭きをしている奥で父・藤原為時ふじわらのためとき岸谷 五朗きしたに ごろう)が漢詩?を読んでる。その横に幼い弟が遊ぶ様子、下女げじょの はる がいきなり「おいとまが欲しい」と申し出る様子、まひろと母・ちやは(国仲 涼子くになか りょうこ)の会話へと繋がるシーン。

ここでは、あれ?貴族って身分が下のほうはこんなに質素なの?というのが率直な感想。雨漏りしてる屋根は直せないし…着物はわりと綺麗だけど家の作りや調度品は、おや?…みたいな。でも国仲涼子くになか りょうこさんハマり役だと思いました。良き母親の雰囲気にピッタリ。

三郎(道長)家の様子

三郎さぶろうの父の藤原兼家ふじわらの かねいえ大納言だいなごん段田 安則だんだ やすのり)母の時姫ときひめ三石 琴乃みついし ことの)長兄の道隆みちたか井浦 新いうら あらた)とその妻の貴子たかこ板谷 由夏いたや ゆか)次兄の道兼みちかね玉置 玲央たまおき れお)姉の詮子あきこ吉田 羊よしだ よう)が一堂に会すシーン。

ここで私は時が止まりましたよね。え、、、待って。兼家かねいえ詮子あきこ入内じゅだい(天皇と結婚させる)の話してるけど…詮子あきこは10代前半…いってても20才くらいの設定よね…。え?なんで吉田 羊さん?…いや井浦いうらさんに板谷いたやさん?…ちょっと待って揃いも揃って年齢設定的にキャスティングに無理があるや~ん、、、。

誤解のないよう書いておきますが、私は個人的に好きな俳優さんばかりなんですよ三郎家。けどこういう違和感ってめっちゃ妙に気になるんですよね~(;^ω^) 

ここで三郎(木村 皐誠きむら こうせい)の登場。木村君がめっちゃ可愛いので、上記の違和感は水に流そうではないか、と気を取り直してドラマに集中。

このシーンで印象的なのは、まひろ家との差がハッキリと表現されているところ。The 貴族て感じ、建物は絢爛豪華で全員の着物も豪華で煌びやか。板の間の上に人が座る部分だけ高さ15㎝くらいの畳敷いてるの、あれ、何ていうんですかね、あれがあるだけでも豪華に見えちゃう。

あと、料理を運んでくる下女げじょたちの人数も多いし、下女であっても裾を引きずるような綺麗なうちきで着飾っていて…ほんの数秒しか映らないんだけどこのすぐ後のシーンで まひろ家では母ちやは 自らが料理を運び、その料理も質素。身分の差というのが分かりやすく表現されてましたね。

親戚(まひろ父の同僚で友人)の宣孝が来る

宣孝のぶたか為時ためときの友人/佐々木 蔵之介ささき くらのすけ)が まひろ家を訪れるシーンで、まひろ(紫式部むらさきしきぶ落井 実結子おちい みゆこ)が宣孝のぶたかに「今宵はどなたのところへ?」と無邪気に聞くと宣孝のぶたかに少し驚かれて「そなたは大人のようなことを言うのう」と返されます。平安貴族は自由恋愛で一夫多妻も多く、基本的に男性が女性の元へ通う「通い婚」だったそうで、この会話からも まひろが大人びた子だというのが分かりますよね~。

東三条殿

宣孝のぶたか佐々木 蔵之介ささき くらのすけ)に諭された為時ためとき(まひろの父/岸谷 五朗きしたに ごろう)がである兼家かねいえ大納言だいなごん段田 安則だんだ やすのり)に推挙願いの書状を届けようとやって来るのですが、ここでは三郎家の人たちが宴を楽しんでいるのだけど、嫡男ちゃくなん(長男)の道隆みちたか(三郎の長兄/井浦 新いうら あらた)が笛を吹き妻の貴子たかこ板谷 由夏いたや ゆか)が琴を弾いてるんですよね。

冒頭あたりの まひろと母ちやは のやり取りで「母上は琵琶を弾かなくなりました」と まひろが言い、そのシーンの最後に ちやはが物憂げな表情で琵琶を見つめるんですよね。暮らしが厳しいと琵琶を奏でる余裕もないんでしょうね。ここでも まひろ家と三郎家の身分の差、格の違いが分かりました。

まひろと母ちやは

まひろの父が官職に就けるようにと願掛け参りをしている様子と、夜に二人で話すシーン。夜は父が他の女性の所に行っているようで不服を漏らす まひろを明るく優しく諭す ちやは…。明かりの火を消す瞬間に少し悲しげな表情をするのが印象的でした。

まひろ家と三郎家の明暗

まひろ家では為時ためとき(まひろの父/岸谷 五朗きしたに ごろう)が今回も官職に就けず…下男げなんの熊丸までが辞めたいと申し出て。一方の三郎家では父の兼家かねいえ段田 安則だんだ やすのり)が娘の詮子あきこ吉田 羊よしだ よう)を入内させたことにより大納言から右大臣に。

おぉ、兼家いきなり1話から出世してる。逆にどうなってしまうの?まひろ家。ちょっぴりハラハラしてきましたよ。

三郎家の人々

安倍晴明あべの はるあきら陰陽師おんみょうじ/ユースケ・サンタマリア)の家が落雷によって燃えたことで、入内した詮子あきこ(三郎の姉/吉田 羊よしだ よう)に良くない噂が立ち、それを打ち消す噂を流すよう兼家かねいえ段田 安則だんだ やすのり)が嫡男ちゃくなん道隆みちたか(三郎の長兄/井浦 新いうら あらた)に指示するシーン。

ここでは道隆みちたかはその指示に対して動揺を見せますが、きっと段々と父の色に染まっていくんだろうな~と予想、、、。その後、次兄の道兼みちかねに難癖をつけられ三郎が殴られ、三郎が足に傷を負うシーン。やべぇな道兼みちかね、乱暴すぎん?とちょっと引いてしまう私。

兼家かねいえ時姫ときひめと三人の子どもたちについて話すシーンで、「道隆みちたかを清い者とする為に道兼みちかねが役に立つと」言われていて、そら、しゃーないと思ってしまいました。けど…兼家かねいえほんと怖いわぁ。この辺りで今後の権力争いを予感させられましたね。。。兼家かねいえは後半でも「遵子のぶこにお子が出来ぬように」と安倍晴明あべの はるあきらに依頼しているし。

まひろと三郎の出会いと交流

飼っていた鳥をうっかり逃がしてしまい探しに町へ出たまひろ(紫式部むらさきしきぶ落井 実結子おちい みゆこ)と、散楽さんがくを見に町へ出た三郎(木村 皐誠きむら こうせい)が出会うわけですが。この二人が何とも可愛いですね~。

個人的には、まひろが母から聞いた一度飼われた鳥は外の世界では生きられないことや、父の膝の上で聞いた「馬鹿」の話を三郎に話していて、そこが何とも子どもらしくて可愛いなと思いました。子どもの頃って両親からの影響が大きいし、知ったばかりの知識を嬉しくて人に話してしまいますよね。

やり取りが全部可愛いくてほっこりしました。とにかく二人の演技が光ってましたね~。微妙な表情や仕草、絶妙な間の取り方、素晴らしいなぁと関心しました。

それにしても二回目に会った時に三郎が菓子を途中で落としてしまったと言うのですが、なんかしっくりこない…その話をしている時に従者じゅうしゃ百舌彦もずひこ本多 力ほんだ ちから)とぬい(野呂 佳代のろ かよ)がチラッと映るんですが…もしかして、三郎→百舌彦→ぬいの方に菓子が?…なんて思ったり(笑)

天皇、関白、左大臣、右大臣

安倍晴明あべの はるあきら陰陽師おんみょうじ/ユースケ・サンタマリア)の家が燃えた件で話し合う。源 雅信みなもとの まさのぶ(左大臣/益岡 徹ますおか とおる)と兼家かねいえ(右大臣/段田 安則だんだ やすのり)が意見を違えるんですが、こぜりあってるなぁ~くらいで何ともないシーンなんですが。

個人的にツボったのは円融天皇えんゆうてんのう坂東 巳之助ばんどう みのすけ)が頼忠よりただ(関白・遵子のぶこの父/橋爪 淳はしづめ じゅん)に遵子のぶこ中村 静香なかむら しずか)の所に行くからついて参れと言うんだけど、それに対して頼忠がぼそぼそ話して返答してるのが映る。なのに…一言「聞こえん」と言われてしまう(* ´艸`)

兼家から為時へ「東宮に漢文の指南する仕事」を与えられる

いや~、兼家かねいえ(右大臣/段田 安則だんだ やすのり)の出世欲が凄い。使える者はなんでも使うって感じですね。あぁ、こうやって為時ためとき(まひろの父/岸谷 五朗きしたに ごろう)も出世争いに巻き込まれていくのですね…。

ここのシーンで気になったのは、為時ためときが帰ろうと廊下を歩いているところに、道兼みちかねが帰ってきて従者を乱暴に蹴とばす所を為時が見てしまうんですよね。「道兼様…」と呟いて、為時ためときが改めて現在の道兼を認識したシーンですね。

まひろの母 ちやは 死す

第1回も終盤に差し掛かり、為時ためとき(まひろの父/岸谷 五朗きしたに ごろう)に仕事が決まったことで、ちやは(まひろの母/国仲 涼子くになか りょうこ)がまひろ(紫式部むらさきしきぶ落井 実結子おちい みゆこ)にお礼参りに行こうと誘います。奇しくもこの日は、まひろが三郎(木村 皐誠きむら こうせい)に会おうと言われていた日。

三郎に会いに行くため、お礼参り後に急いで走るまひろと馬で走る道兼みちかね(三郎の次兄/玉置 玲央たまおき れお)が出合い頭にぶつかりそうになり、避けるために道兼が落馬。。。

もう、ここでドキドキが止まりませんよね。やめて!道兼!という私の願いも虚しく、まひろは蹴り飛ばされます。

追いかけてきた ちやはが まひろを庇いつつも、まひろにも謝るよう促します。事なきを得て、帰ろうと歩き出す まひろたち。ホッとしたのも束の間、…従者のいらぬ一言で道兼が逆上し従者の刀を抜いて まひろたちを走って追いかけ後ろから ちやはを刀で貫き刺します。。。

ぎゃーっ(ToT) もう、無理~~~っっっ!

ここのシーンは衝撃すぎて息するの忘れてましたよね。無音やし、スローモーションやし。パブリックビューイングの会場全体にも静かに衝撃が走っているのが分かりました。

その後のまひろ家の嘆き悲しむシーンも、見ていて泣きそうになりました。

第1回の感想まとめ

もうね、終盤の衝撃が凄くて。え?国仲涼子くになか りょうこさん、もう出てこないの?うそんってなりました。まひろの母ちやはさん、朗らかで優しくて芯が強くて為時ためときを支える献身的な姿、すでにちょっとファンになってたのに~。

でもこの第1回は、特に子役ちゃんたちが輝いてましたね。まひろ役の落井 実結子おちい みゆこちゃん、凄かった。微妙な感情を表情や小さい体全体で表現していて。三郎とのシーンももちろんですが、為時ためときの膝に乗せてもらい「馬鹿」を読み聞かせしてもらう時に「お前が男子(をのこ)であったらよかったのになぁ」と言われた時の表情とか。三郎と別れて帰る時の歩き方とか。三郎に会いに行きたくて走ってる時の感じとか。最後の泣きのシーンも見事すぎて書き出すとキリがないけれど、今後も落井 実結子おちい みゆこちゃん注目したいですね。

三郎役の木村 皐誠きむら こうせいくんもめっちゃ良かったですね、彼も表情豊かで素晴らしいなぁと思いました。ひとことで言うとハマり役だったと思います。振り返ってもこの二人演技があったからこそ、第2回以降への期待が高まりました。

それに、まひろの弟 太郎役の湯田 幸希ゆだ こうきくんも良かったですね。あのフニャフニャした感じをうまく表現していて。で、最後の号泣。あれも本当に凄かった、涙誘われました。

それから東宮とうぐう師貞親王もろさだしんのう役の伊藤 駿太いとう しゅんたくん。出番は少なかったんですが、めっちゃインパクト残したと思います。

子役ちゃんたち、それぞれが自分がどういう役であるのかをしっかり理解して演じていたんでしょうね。とても心掴まれた第1回でした。この子役ちゃんたちが第2回から出てこないと聞いて(第2回から吉高ちゃんたちが出ると聞いて)ちょっと名残惜しい気持ちになりました。もうちょっと出ていて欲しかったなぁ~。

そらからやはり印象的だったのは衣装ですね。平安時代を描くとのことだったので色彩豊かなんだろうと期待はしていましたが、やはり色鮮やかで美しかったです。もっと見たい感が高まりました。個人的に衣装やセットの美術に関しては繰り返し見たいですね。

それから、平安時代を生きた人たちの詳細は不明な点が多いようなので(紫式部の本名でさえ不明)史実に基づいて作れる部分より殆どがフィクションになるでしょうから、今後のドラマ展開が読めなくてワクワクしました。

「光る君へ」一年通して応援したいと思います。

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