【関係性】宮崎駿監督・ジブリ新作“君たちはどう生きるか”に原作はあるのか|同名の小説・漫画を紹介

宮崎駿監督の引退作とも言われている「君たちはどう生きるか」。
同名作品に吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」があるため、「吉野源三郎さんの作品が原作なのか原作でないのか」という考察合戦も盛り上がっています。

・宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」に原作はあるの?
・吉野源三郎さんの同名作品はどんなもの?
・宮崎駿監督と吉野源三郎さんの作品にはどんな関係がある?

といった疑問を解説しています。

ジブリ「君たちはどう生きるか」に原作はあるのか|吉野源三郎の同名作品

ジブリ映画の最新作として2023年に公開された、「君たちはどう生きるか」。
宮崎駿監督がおよそ10年ぶりに監督として携わった本作は、広告やCMなどのプロモーションを一切行わないことでも話題になりました。

劇場に足を運ぶまでは闇に包まれた本作の内容ですが、「君たちはどう生きるか」というタイトルについて、ネット上でもさまざまな考察がされています。
というのも、まったく同じ名前の作品として、吉野源三郎さんが出版している書籍があるのです。
吉野源三郎さんの作品は1937年に出版されているもので、当初は小説としての出版だったものの、2017年には漫画となって話題になりました。

まったく同じタイトルであるため「吉野源三郎さんの作品が原作ってこと?」と思う方もいるかと思います。
しかしそうではなく、宮崎駿監督が幼い時に影響を受けた作品が吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」であり、そこからタイトルを取ったと語っています。
そういった、吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」と宮崎駿監督の関係性について、次の章でみていきましょう。

吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」ジブリとの関係は?

結論からすると、前章でも解説した通り、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」はオリジナルのストーリーであり、同名である吉野源三郎さんの作品を原作にしたものではありません。
ではなぜ同じタイトルなのか。

「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日 (asahi.com)

こちらの記事で宮崎駿監督が実際に語っています。
宮崎駿監督が小学生だった頃、吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」は教科書に載っていて、その冒頭部分に宮崎駿監督は感動を覚えたそうです。
その作品を制作スタッフにも読んでもらったところ大変好評で、制作中の映画について、「タイトルは“君たちはどう生きるか”がいいのでは」と提案したスタッフがいたそうです。
これは多少のネタバレになってしまいますが、この時点で、制作段階だった映画の一部に吉野源三郎さんの本を登場させることも、決めていたといいます。

劇中では、吉野源三郎さんの作品を思わせる場面もあるということで、「原作になっているのかなっていないのか」という部分においては、人それぞれの解釈があっても良い気がします。

原作との噂もある吉野源三郎「君たちはどう生きるか」はどんなストーリー?

タイトルだけでなく、若干内容もインスパイアされているのでは?と憶測されている、スタジオジブリの「君たちはどう生きるか」。
宮崎駿監督のオリジナル作品であるため、吉野源三郎さんの作品は原作にはなりません。
とはいえ、吉野源三郎さんの同名作についても、内容が気になりますよね。

舞台となっているのは1937年、出版当初と同じ東京です。
主人公となっているのは、「コペル君」とあだ名がついた、本田潤一という少年。
父親を亡くしたことによって、叔父さんと母親との生活を送ります。
コペル君は、学校で起こるいじめや貧困などについて悩みますが、これに対して叔父さんがノートを使ってアドバイスをし、コペル君を励ましていきます。
いつしかそのノートはコペル君が生きていくうえでのコンパスとなり、自分で問題の解決法、答えを見つけていこうとする物語です。

Amazonなどでも1000円程度で購入することができますので、気になった方はぜひ目を通してみて下さい。

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ジブリ「君たちはどう生きるか」は「千と千尋の神隠し」超え⁉

前もって発表されていた情報といえばタイトルくらいで、まったくと言っていいほどCMなどのプロモーションを行わなかったジブリの本作。
映画のテーマや登場人物さえ明かされていない本作について、歴代の名作ジブリ作品と興行収入に違いがあるか、調査してみました。

「君たちはどう生きるか」は公開から4日の時点で、観客動員数が135万人、興行収入は21.4億円を記録しています。
この記録は、「千と千尋の神隠し」の公開4日間の興行収入を上回る記録だとして報道されています。
「千と千尋の神隠し」の最終興行収入は316.8億円と桁外れの記録ですが、これはこれまでの追加上映等の記録も合わせたもの。
そのため、このまま好調をキープすれば、「千と千尋の神隠し」超えの最終興行収入も射程圏内に入るのではないでしょうか。

また、「ハウルの動く城」は公開2日間で15億円という日本記録を出したそうです。
実はこの作品を公開するときも「過剰な宣伝はしない」という戦略がありました。
「君たちはどう生きるか」でプロモーションをしない戦略が成功したように見えていますが、実は「ハウルの動く城」の頃から、この戦略は成功を遂げていたのです。

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ジブリ新作「君たちはどう生きるか」はオリジナルの物語|まとめ

吉野源三郎さんの作品である「君たちはどう生きるか」と同名のタイトルで発表された、今回のジブリ最新作。
しかし物語はまったくの別物で、ジブリの本作は宮崎駿監督のオリジナルストーリーとなっています。
原作ではないとはいえ、劇中には吉野源三郎さんの作品を思わせるようなシーンもあるとの噂ですので、吉野源三郎さんの作品を予習してから映画をみるのもいいですね。