もしかして自分はワキガなのでは?と考え始めると、とても落ち込んでしまいますよね。ワキガは自分では気がつきにくいのが問題です。もしかして?と思ったら、まずはセルフチェックしてみることがおすすめ。 ワキガの簡単診断法、具体的な治療法をご紹介します。
日本人にワキガが増えている!?
日本人はもともと欧米人に比べるとワキガの人口が少なかったのですが、近年は増加傾向にあります。その原因は、食生活の変化が大きいと言われています。 肉類、高カロリーな脂肪の多い食べ物をたくさん食べることで、皮脂腺を活発にしてしまい、ワキガになりやすくなるのです。
かつて魚、野菜中心の食生活だった日本人が、欧米からの食文化に影響を受けるに連れて、ワキガの割合も増えているのです。 ワキガかも?と思ったら、まずはセルフチェック、そして原因と対策を知りましょう。
ワキガの原因とは
ワキガの直接の原因は、アポクリン腺という皮膚の裏側にある、粟粒のような形状のものです。このアポクリン腺というのは誰にでもあるもので、ここから匂いのある汗が出てきます。 アポクリン腺の数というのは人それぞれで、産まれながらに決まっています。
男女ともに思春期を迎える頃に最も大きくなり、その後は小さくなると言われています。 もう一つの汗腺はエクリン腺と呼ばれるもので、体温を調節する役割を担っています。このエクリン腺から出る汗は99%が水分なので、においはほとんどありません。
ですからワキガの原因になっているのは、アポクリン腺からの汗なのです。アポクリン腺の数が多い人は汗の匂いもきついことが多く、ワキガの可能性があるのです。
ワキガ度の自己診断方法
ワキガかも?と気になったら、自己診断をしてチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、ワキガである可能性が高くなります。
1、ワキの下に汗をかきやすい
ワキガの人は、ちょっとしたことでもワキの下に大量の汗をかきます。ただ、多汗症であるからといって、ワキガであるとは限りません。前項で説明したように、においのある汗が出るのはアポクリン腺です。
エクリン腺からの水分の多い汗ではなく、粘り気のあるアポクリン腺からの汗が分泌されやすい人が、ワキガである可能性が高いのです。
2、ワキ毛が濃い
ワキ毛が濃いからといって、ワキガというわけではありせん。実は女性と男性では、ワキ毛とアポクリン腺の関係は違っているのです。女性の場合、ワキ毛の太さがしっかりとしていて、一つの毛穴から2本の毛が生えているような場合、アポクリン腺は多いと言われています。
それに対して男性の場合には、ワキ毛が柔らかく、広範囲にさらっと生えている人の方が、アポクリン腺が多いと言われています。自分のワキ毛のタイプに当てはまるようであれば、ワキガかもしれません。
3、洋服のワキに黄ばんだシミができる
汗をかくと洋服のワキの部分に黄ばんだシミができる、という人は、ワキガである可能性が高いです。これは、アポクリン腺から出る汗に含まれている物質によるものです。
アポクリン腺から出る汗は粘り気があるのが特徴で、タンパク質、脂質、糖質、アンモニア、鉄分など、匂いの原因となる物質を含んでいます。そのため汗をかいた後に、黄ばんだシミがつきやすくなるのです。
4、耳アカがベタベタしている
耳アカの種類によって、ワキガかどうかチェックすることができます。ワキガ体質の人の耳アカは、ベタベタとして湿り気を帯びていることが多いのです。 耳アカには乾燥した「コナ耳」と、ベタベタと湿った「アメ耳」があるのですが、アメ耳の人にはワキガの人が多い傾向にあります。
耳アカがベタベタするのは、耳の中にアポクリン腺があるからで、耳にあるということはワキにも多く存在すると考えられるのです。
5、ワキ毛に白い粉がつく
スプレーなどをつけたわけでもないのに、ワキ毛に白い粉が付くという人は、ワキガである可能性が非常に高いです。この白い粉は、ワキから分泌されたアポクリン腺からの成分が結晶化したものです。
6、家族にワキガの人がいる
ワキガは遺伝すると言われています。ですから家族にワキガ体質の人がいる場合は、ワキガが遺伝している可能性が考えられます。
ティッシュを使った簡単セルフチェック!
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1、ティッシュをワキに挟み、1時間ほどそのままにしておきます。
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2、1時間後、挟んでいたティッシュを取り、その匂いを嗅いでみましょう。
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3、ワキガの場合、下記のような匂いがします。
- ・ねぎのような匂い
- ・香辛料のクミンのような匂い
- ・鉛筆のような匂い
自然治癒力じゃ治らない?ワキガを治す方法
ワキガの場合、自然治癒力で勝手に治るということはありません。また、年齢を重ねるとともに自然に治るということも、残念ながらないのです。ワキガを治すには、まずはワキガであることを自覚して、その症状に合わせたケアを行うことが必要なのです。
1、塩化アルミニウム液
ワキガが軽度である場合、塩化アルミニウム液をワキに塗ることで効果があります。「オドレミン」という名前でも市販されていますが、病院での処方がおすすめです。 これをティッシュやガーゼ、コットンなどに含ませてワキに塗ることで、匂いを抑える効果があります。
2、臭化プロバンテリン(プロバンサイン)
保険の適用が認められている抗コリン剤という種類の内服薬が、汗の分泌を抑えるのに効果的です。ただ、服用することで尿の出が悪くなる、口や目の乾きといった副作用があるので、継続的に服用することはおすすめしませんので、医師の指導に基づいて服用しましょう。
3、病院での治療
ワキガが重度になるにつれて、病院での治療が必要になります。中度以下の場合は、ボトックス注射、レーザー脱毛によりワキガの症状を和らげることができます。 中度から重度の場合には、アポクリン腺を取り除くための手術が必要です。病院でまずはワキガチェックを受け、医師に相談してみましょう。
健康的な食生活を心がけよう!
ワキガと食生活には、大きな関係があります。肉や糖質に偏る食生活や、ジャンクフードばかりといった習慣を続けることで、ワキガをさらに悪化させてしまうことがあるのです。 肉をたくさん食べるなら、野菜も同時にたくさん食べる、といった健康的な食生活を心がけることが大切です。
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肉ばかりでなく野菜でビタミンをたっぷり摂る
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植物性たんぱく質(大豆製品など)を摂る
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緑黄色野菜(人参、かぼちゃ、ほうれん草など)を摂る
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食物繊維(ごぼうなどの根菜、きのこ、海藻など)を摂る
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お菓子やジャンクフードは控える
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糖質、脂質を控える
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夜遅くに食べないようにし、決まった時間に食事をする
まとめ
自分はワキガかも?と思ったら、焦って何とかしたいと思いますよね。人は本能的に匂いで様々なことを判断しているので、ワキガであれば今すぐ対策をとりましょう。
簡単自己診断でまずはワキガチェックをしてみて、食生活の改善、禁煙、ストレス解消など、健康的な生活習慣を心がけましょう。
ワキガに悩んでいるのは自分だけではないということを忘れず、できることから改善していくのがおすすめです!
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