2024年1月7日、NHK京都放送局と京都府が主催する「大河ドラマ「光る君へ」初回放送パブリックビューイング&トークショーin京都」に参加してきたので、その体験レポートをお届けします。
今回は前編の続きで、イベントの第三部のトークショーの後編です。
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第三部:2024NHK大河ドラマ「光る君へ」吉高由里子・柄本佑 プレミアムトーク 続き
◇Q.紫式部はどんな人物だと思われますか
吉高さん:よく訊かれるんですけど、ちょっと達観してる 女の子の時からそんな感じで。父の影響で漢詩や和歌に興味をもって。勉強は男の人より好きなタイプで。政(まつりごと)にも興味があるから世の中の動きとかこう頭の中に入ってきてしまって。女性が考えなくて良い、余計なことまで考えてしまうような感じで。猪突猛進型で頑固で、危なっかしい感じの女の子ですかねぇ。
◇Q.どういう家族で育った?まひろ一家とは?
吉高さん:ぶっきらぼうなお父さん、お母さんは優しさに溢れていて、弟はもうおっちょこちょいというかもう、ぼっけぼけの弟で。可愛いよねぇ。でもまぁ身分に悩まされてる家庭で生まれたまひろは、それにもの凄くコンプレックスがあって、恨んでも恨んでもどうにも出来ない時代だったんだなっていう風にも感じますし。
◇Q.道長はどんな人物だと感じますか
柄本さん:お話をいただいた時は普通に(学校で)習うような道長さん像であるとか、ちょっとヒールというか時代の権力者っていうなんか強いものを手にして、あの史を残されたりしてそういう印象があったんですけど。今回この作品をやる上で本を書かれた大石さんとか内田さんとか演出の中島さんとかに、今回は道長さんのイメージとはまた違うもっと人間めいた藤原道長というのをやりたいんだ、というのをお聞きして。そこから色々調べたりして、兄貴二人をのんびりとおおらかにみて、自分は政にはそんなに前のめりではないというところから、色んな出来事が重なって、時の権力者になっていったっていう。本当の自分ていうのと、そこのところの差が非常にある人物であるのかなって思っている、、撮影過程の途中です。(まだまだ撮影がある)
◇Q.大石さんの脚本について
柄本さん:(過去作品)あの時からわりと、、、無茶ぶりというか笑
吉高さん:試されてる感。
柄本さん:さぁ!どうする? みたいな。大石さんからの挑戦状ね。台本読んだ時から、あぁそう、これこれこれっ大石さんの感じって笑
吉高さん:ト書きとかも色んなことが書いてあって。
◇Q.試されてるというのは?
吉高さん:どう表現するの?やってみなさい みたいな感じの。それに応えたいし。
内田さん:全部を台詞で説明するようにできてないんですよね。その時の表情や仕草でちゃんとしっかりここをこう魅せてほしいっていうのを凄く大石さんの脚本からは感じますね。
◇Q.ト書きはどのようなト書きなんですか
内田さん:普通にト書きとしては書いてはあるがー、、なんていうかその心情ですよねやっぱり。それがなんていうのかな、ほんとに演じる側がこれを読んでどういう顔をするんだ?ていうのを。
吉高さん:万感の思い…
柄本さん:万感の思いが溢れ出る道長…とか笑
吉高さん:見つめる…笑 あはは、どんな顔すんの~って言いたくなるような。あとは、絡み合う視線みたいな。
柄本さん:凄く多かったね、視線、もう、、見つめあう、まひろ道長さんに関しては言葉少なにどう気持ちをぶつけ合うかみたいなのが、割と前半は多かったりするんじゃないかなと思いますね。
◇Q.まひろは道長のことをどんな存在だと思っているんでしょうか
吉高さん:なんか会えなくても実らなくても、生きていてくれたら良いって思う人かなって。自分が生きていく生きがいていうか、道長がどうなっていくのかを遠くから見つめているだけでもいいので、同じ時代に二人が別々でも一緒に生きていたっていうところでもう凄くまひろにとって生きがいになってるんじゃないのかなぁと思いながら、感じながらやってますね。
◇Q.道長さんはまひろのことは?
柄本さん:まひろに対しては、言い方が難しいんですけど、まっすぐでいられるというか。本気で愛して本気で受け止めて本気でぶつかり合えるみたいな。なんかまひろに対してそういう自分でいられる。まぁ辛くもありということも含めてなんですけど、なんかそういう魂と魂の付き合いなんじゃないかなっていう気がします。今のところ台本貰って撮影してるところまででも、非常に分厚くまひろと道長が会えない時間と会える時間を非常に大切に生きているんですけど、これからどんな深さになっていくのかっていうのがすごく楽しみです。
◇Q.二人が描く関係性をどう思いますか
内田さん:実際に二人は身分も違いますし、結婚というカタチでは結ばれないかもしれないけど、本当の意味で精神的にも唯一無二の関係というのは変わらないつもりでドラマは作っているので。その中ででも二人はそれぞれ境遇も変わって成長もするし挫折もあったりするわけで、その中でその関係をどういう風に紡いでいくか。だからいつもいつも仲良しっていう訳じゃたぶんないと思うんですね。気持ちがすれ違うようなこともあると思うし、もしかしたら憎しみに近い感情が生まれるかもしれないので。ちょっとそういったところに真正面から向き合って…大河ドラマではかなり異色ですけれど、見てる方がそこに自分の心を乗せて、ちょっと涙したり笑顔になってくれたらほんとに嬉しいなと思っています。
紫式部と藤原道長、縁の地巡りについて
この後に縁の地巡りの話題になって、内田さんと吉高さんは平等院、源氏物語ミュージアム、鴨川のほとり、ここがお墓であろうという場所をいくつか行かれたとのこと。
柄本さんは宇治、平等院、浄妙寺跡、道長さんのお墓があるであろう場所などに行かれたそうです。柄本さんだけ縁の地巡りの写真が急にモニターに写し出されて面白かったです。吉高ちゃんが「Aスタジオみたい」と言って、会場にも笑いが起こりました。
それからお三方ともに陽明文庫で「御堂関白記」という道長の直筆日記を見に行ったとのことでした。残念ながら紫式部の直筆の書というのは残っていないそうです。
そして今日はイベント前に、上賀茂神社にお参りに行かれたとのこと。上賀茂神社の中にある片山御子神社は実際に紫式部がよく参拝されたという縁のある神社ということでした。
そして縁の地つながりで、越前の話題になりました。越前は紫式部の生涯で、京都から出た唯一の地とされていて、紫式部の父 藤原為時が越前の国守に任じられ、紫式部はそれについて行ったとのこと。またモニターで越前会場と繋がり、越前市のPR動画も流れました。特産品の越前ガニや和紙の話題で盛り上がりました。
再びドラマの話題に戻って
◇Q.去年5月クランクインしておよそ7ヵ月、いかがですか
内田さん:実はまだ撮影は半分もいっていないという、恐ろしいことなんですけど。でも出演者の皆さんのお力もあって、私が言うのもなんなんですが本当に良い雰囲気で撮影を続ける事ができているので、本当に放送が始まって、益々勢いつけて最後まで無事に楽しく撮り終えて作り終えられるように頑張りたいなと思っています。
◇Q.撮影現場の雰囲気は?
吉高さん:みんな仲良いよね~。
柄本さん:めちゃめちゃ仲良い、家族みたいな。
吉高さん:キャスト同士もそうですし、スタッフさんもそうですし。だってあの年末の忙しい時期にみんなギャッと集まれて。
柄本さん:集まれてね~。そうそうそう。
◇Q.座長ぶりっていうのはいかがすか?
吉高さん:(おそらく当日の質問予定に)それはさ、書いてなかったじゃん!なぁんでそんなことぶっこんでくんのよぉ!
柄本さん:あっはっはっはっはっは((´∀`))ケラケラ いやいやいや~えーと、あの~
吉高さん:(柄本さんを見て)マイクの持ち方、変になっちゃってる!
会場も笑う
柄本さん:なんか~あの~ほんとに~、こんな言い方するとちょっとあれかもしんないですけど、キャスト含めスタッフの方々にほんとに愛される座長ぶりです。もうほんとにみんなが吉高さんのこと~吉高さんのことが、2回言ったよ大事なことだから笑 吉高さんのことが大好きで、なんかね現場でねやっぱ吉高さんが来ると現場が華やかになりますよ。うん、なんかみんなパッと明るくなるの。藤原さんたちねけっこう権力争いとかしててね、重いところがあったりするけど、それとは別で現場がポッと明るくなる感じがして待ちわびてる感じですね。
◇Q.吉高さんこんなにチャーミングですけど、普段もこんな感じ?
柄本さん:こういう感じです。
内田さん:ほんとにスタッフも~やっぱりこの、笑顔を守らなきゃっていう、ほんとに温かく接していただいてるんだけど、絶対にこの笑顔守んなきゃっていうある種の良い緊張感みたいなのはあって、ほんと、この方以上にはない座長だと思います。
吉高さん:お父さんお母さん呼んできたら良かった。こんなに褒められるとこ見たことないと思うので~。嬉しいです。
◇Q.第二回目以降の見所は?
内田さん:第二回から吉高さんと柄本さんがいよいよ登場して、今日それぞれに傷を抱えた二人がこの6年後どういう風に生きてきて、そして再会はどんな感じなのかを楽しみにしていただけたらと思います。まひろと三郎(道長)この二人が今日の第一回を踏まえてまたちょっと全く違う成長を遂げている姿。それぞれやっぱり魅力的なので。ぜひ、楽しみに見ていただきたいです。
◇=成長した、まひろと道長=
ここで特別にと、成長したまひろと道長のシーンをまとめたVTRが4分ほど流れました。もう本当にギュッとまとめられていて、畳み掛けるように出てくる色んな意味で気になる台詞や場面の数々、すごく心掴まれました。ヤバイ早く続きが見たい過ぎるっ!このVTR作った人、誰~!ってなりました。
◇Q.会場の皆さん、放送をご覧の皆さんに向けてメッセージを
内田さん:今まひろと道長がどういう風なドラマを紡いでいくかは映像でお見せしたんですけど。あと2つ、楽しみしてねというポイントがありまして。一つはこの二人を巡る社会状況というのも、天皇を巡るあれこれ、権力を巡るあれこれ、まひろの家を巡るあれこれと、見ごたえのあるものとしてご覧いただけると思うので。そういった二人を巡るたくさんの登場人物の人達が躍動される様っていうのを楽しみにしていただきたいなということと、今回本当に美しい映像、美しい美術に力を入れているのでそれを一年間通して楽しんでいただきたいと思います。よろしくお願いします。
柄本さん:本日はありがとうございます。(撮影始まってから)意外と7ヵ月あっという間に、今この場所に居るのが不思議で、でも今一話を見られて来週からは自分たちが本役として出てくる。なんか非常に今緊張感が高まってきています。ただ、これからまだこれから撮影があるんですけれども、皆様から力をいただいているような、確実に、気がしています。皆様が見ていただいたこの迫力というか、そのパワーをいただいてそれをまた次の撮影にも活かさせていただいて。とにかく皆様に一年間、愛していただけるような存在、ドラマとしていられるように残りも勤めさせていただこうと思っています。よろしくお願いします。
吉高さん:いよいよ始まってしまいました。こんなに撮影期間と視聴される期間が平行して走るドラマはないと思いますので、私たちも丁寧に作りつつ、皆さんも視聴していただいて、みんなで育てていく作っていくドラマになるんじゃないかなっていう風に感じました。なので見た感想とか、こういう風になったら面白いなとか、そういう発言とかコメントで、こう、励みになるようなね、あくまでも励みになるようなね、辛いの嫌よ笑、まだ長いから~((´∀`*))励みになるような発言を皆さんいっぱい発信していただけたら、私たちは12月まで走り切れるんじゃないかなと思いますので。今ねまだ3分の1くらいしか終わってなくて、まだまだスタミナをつけて走らないといけなくて、なので皆さんのそういう支えがあっての大河ドラマになると思いますので。ぜひ、温かい気持ちで。一生懸命頑張りますので、見守っていてください!そういう感じです。
後編まとめ:2024NHK大河ドラマ「光る君へ」初回放送パブリックビューイング&トークショーin京都
最後に記念撮影があってイベント終了
トークショーはみっちり1時間くらいありました。私達を含む観客は皆さん凄い倍率で当選した運の良い人達、そして大河ファン、キャストファンであろう人ばかりなので良い雰囲気の中、内田さんから制作サイドのお話を聞けて、生吉高ちゃんと生柄本さんも終始笑顔いっぱい明るく楽しい雰囲気でお話してくださったので、もう大満足!文章でお伝えするのはなかなか難しいですが、プレミアムトーク中に会場では何度も笑いが起こりました。
今回のパブリックビューイングは、大河ドラマ「光る君へ」の魅力を余すことなく楽しめる、とても充実したイベントでした。講演では、平安時代の文化や心のあり方に触れることができ、初回放送では、ドラマのオープニングから、引き込まれるような展開に、あっという間に時間が過ぎてしまったといった感想です。今後放送される2024年大河ドラマ「光る君へ」は、これからどのような展開を見せるのか、楽しみでなりません。皆さんもぜひ「光る君へ」を一年間、共に楽しみましょう!
ちなみに今回のトークショーはNHK総合で1月13日(土)9:00~関西地方や福井県地方で放送されるそうです。
(そういえば…司会者が吉高さんと柄本さんの登場を促す際、思いっきり声を張って「まひる、紫式部役の~…」って間違えて紹介していたんですけど(正しくは、まひろ)。そこはカットでしょうか。。。ちょっぴり気になる笑)