先取り「光る君へ」2024年大河ドラマ【解説】あらすじは?出演者は?京都の伏見・宇治ゆかりのスポットは?【2024大河ドラマ「光る君へ」の予習に】

舞台となった伏見・宇治 ゆかりのスポットも紹介

2024年のNHK大河ドラマは、源氏物語の作者として知られる紫式部を主人公に据えた「光る君へ」に決定しました。

源氏物語は、平安時代の貴族社会を舞台に、光源氏を中心とした男女たちの恋愛や人生を描いた作品です。紫式部は、その作者としてだけでなく、女性文学の祖としても知られています。

「光る君へ」は、そんな紫式部の生涯を描く作品になるとのことです。

本記事では、2024年大河ドラマ「光る君へ」のあらすじについて、これまでに発表されている情報をもとにご紹介します。また、併せて舞台となった宇治・伏見のゆかりスポットも紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

2024年大河ドラマ「光る君へ」とは

「光る君へ」とは、2024年(令和6年)1月7日から放送予定のNHK大河ドラマです。主演は吉高由里子。脚本はテレビドラマ「セカンドバージン」をはじめ、数々のラブストーリーを手掛けたことで知られる「大石静」が務めています。

大河ドラマシリーズでは第63作目となる今回は、平成時代に千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書き上げた吉高由里子演じる「紫式部」の生涯が描かれます。懸命に生き、愛し、文を記し続けた紫式部。そして、藤原道長を含む平安貴族たちとの交流も描かれ、きらびやかな平安時代の光と影を背景にした多彩な人物たちの物語が織りなされます。

また、ドラマのタイトル「光る君へ」は、「源氏物語」の主人公である「光源氏」に由来しています。物語の中で光源氏はその美しさから「光る君」と呼ばれており、この美的な輝きがドラマのテーマにもなっています。

あらすじ

物語の舞台は平安時代中期。

主人公「まひろ」(後の紫式部)は、藤原氏の下級貴族の娘として生まれます。幼い頃に母を失ったものの、文学の名手である父・藤原為時に愛情を受け育ちます。やがて、聡明さと美貌を兼ね備えた彼女は、幼い頃から藤原道長に注目されることになりました。

しかし、身分差や母の死にまつわる秘密から、二人の関係はなかなか進展しません。まひろの父は名高い文人である一方で身分は低く、道長は名家の出身で権力を追求していたからです。

道長が権力者への道を歩む中、まひろは自らの思いを捨て、年上の男性との結婚を決意。夫との年齢差は大きく、結婚後わずか1年で夫が亡くなり、まひろはシングルマザーとなりました。

一方で、道長は天皇に自分の娘を嫁がせ、外戚(がいせき)として権力を握ることを目指しています。まひろはこの様子を見て、子育ての最中に「源氏物語」を執筆し始めることに。

主要キャスト

・吉高由里子(紫式部役)

吉高由里子さんは2007年の主演映画「蛇にピアス」でブレイクし、その後も数々のドラマや映画で活躍する人気女優です。本作では、藤原氏の下級貴族の娘として生まれ、聡明さと美貌を兼ね備えた主人公の紫式部を演じます。

・柄本佑(藤原道長役)

柄本佑さんは、同じく俳優の柄本明さんを父に持ち、2020年には日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞するほど、高い演技力に定評のある俳優です。本作では、藤原道長の権力欲と愛情を併せ持つ複雑な人物像を演じます。

・黒木華(源倫子)

黒木華さんは、2010年「NODA・MAP」で初舞台を踏んだ人気女優です。2014年には映画「小さいおうち」でベルリン国際映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を獲得するなど、その活躍は多岐にわたります。本作では、おおらかさと芯の強さを兼ね備えた藤原道長の嫡妻「源倫子」を演じます。

・国仲涼子(ちやは役)

国仲涼子さんは、2001年の連続テレビ小説「ちゅらさん」でブレイクし、その後ゴールデン・アロー賞をはじめ、様々な新人賞を獲得した人気女優です。本作では、愛情深さを感じる主人公まひろ(紫式部)の母「ちはや」を演じます。

・高杉真宙(藤原惟規役)

高杉真宙さんは2009年から俳優としての活動を始め、2012年には映画「カルテット!」で初めて主演を務めました。その後も「仮面ライダー鎧武」や「賭ケグルイ」シリーズ出演など映画・ドラマでの活躍を広げています。本作では、紫式部とは対照的な性格をしている弟の「藤原惟規」を演じます。

・佐々木蔵之介(藤原宣孝役)

佐々木蔵之介さんは、2000年に連続テレビ小説「オードリー」でブレイクした後、アカデミー賞優秀主演男優賞や読売演劇賞優秀男優賞など、多くの賞を受賞している実力派俳優です。本作では、まひろの夫「藤原宣孝」を演じ、まひろの良き話し相手として成長を見守ります。

そのほか、

・岸谷五朗(藤原偽時役)

・吉田羊(藤原詮子役)

・段田安則(藤原兼家役)

・三石琴乃(時姫役)

・井浦新(藤原道隆役)

・玉置玲央(藤原道兼役)

・板谷由夏(高階貴子役)

・ファーストサマーウイカ(清少納言役)

・ユースケ・サンタマリア(安倍晴明役)

・秋山竜次(藤原実資役)

など、錚々たるキャストが名を連ねています。

光る君へ【京都】伏見・宇治のゆかりスポット

・伏見稲荷大社

伏見稲荷大社は、京都市伏見区深草に鎮座する歴史ある神社です。ここは、全国に約30,000社存在する「お稲荷さん」の総本宮とされ、その中でも「稲荷信仰」の起源とされる美しい稲荷山に位置しています。本殿の奥には、朱色に彩られた見事な「千本鳥居」が連なり、その風景は日本全国でも屈指の美しさと評判。また、紫式部のライバルとされる「清少納言」が、かつて伏見稲荷神社の中にある神蹟(神が宿っていた場所)である「中の御社」へ向かう途中、疲れを感じて休憩したという逸話も残されています。

京都の南に位置する伏見と宇治。紫式部の生涯や源氏物語の舞台となった、歴史と文化の薫り高き土地であり、2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」の舞台としても選ばれ、今注目を集めています。

ここでは、伏見・宇治の「光る君へ」のゆかりスポットを紹介します。

・城南宮

・平等院鳳凰堂

平等院鳳凰堂は、「光る君へ」の主人公の一人、藤原頼道によって1052年に京都府宇治市に開かれた歴史ある寺院です。「極楽浄土での往生を願い、この世に極楽浄土を再現するため」に造られたとされています。鳳凰堂は、阿字池の中島に建てられているのが特徴で、まるで極楽浄土に浮かぶ宮殿のように、その美しい姿を水面に映しています。その優美な姿から「平等院の華」と称され、日本を代表する建築物の一つとして、世界遺産にも登録されています。

・宇治橋

宇治橋は、京都府宇治市の宇治川に架かる橋です。大化2年(646年)に初めて架けられたと伝えられており、瀬田唐橋、山崎橋とともに、日本三古橋のひとつに数えられています。

また、宇治橋は古くから景勝の地としても知られ、「古今和歌集」や、紫式部の「源氏物語」などの古典文学の舞台としても登場します。そのため、宇治の象徴として親しまれており、絵画や工芸品などさまざまな形で今でもその美しさが評価されています。

・朝霧橋

朝霧橋は、宇治の代表的な観光スポットの一つ。京都府宇治市にある宇治川にかかる橋として1972年に架けられました。橋の欄干部分が朱色に塗られており、宇治川の景色によく映えることから、「映えスポット」としても人気があります。また、橋の袂には源氏物語「宇治十帖」の歴史的な舞台を象徴するモニュメントも設置。このモニュメントは、浮舟(うきふね)と匂宮(におうのみや)が小舟で宇治川に漕ぎ出す有名な場面が再現されています。

・宇治市源氏物語ミュージアム

宇治市源氏物語ミュージアムは平成10年、京都府宇治市に開館した公立博物館です。館内には、光源氏の邸宅を再現した六条院の縮小模型をはじめ、実物大で再現された牛車、屏風、さらに源氏物語の写本と呼ばれる「大沢本」など、源氏物語に関するあらゆる資料が展示されています。そのため、あまり歴史に詳しくない方でも、ここを訪れるだけで、「光る君へ」の予習までバッチリできると思います。

まとめ

今回は、2024年の大河ドラマ「光る君へ」について紹介しました。

最近の大河ドラマは、松本潤、小栗旬、吉沢亮と主役が男役続きでしたが、久々の女性が主人公であり、かつ舞台が平安時代ということで、新鮮な気持ちで楽しめると思います。

また、伏見と宇治は、紫式部ゆかりのスポットが多いため、これらのスポットを訪れれば、紫式部や源氏物語の世界をより深く理解することができます。

ぜひ、ドラマ「光る君へ」の放送を前に、宇治・伏見のゆかりスポットを訪れ、紫式部の世界を身近に感じてみてはいかがでしょうか。