【城陽酒造の奥深き魅力】梅酒と日本酒で味わう、京都の酒文化

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全国2位の日本酒生産量を誇る、屈指の酒処として知られる伏見。そのすぐ隣の山城地域に唯一蔵を構えているのが「城陽酒造」です。

京都の恵まれた酒造地に位置し、酒造好適米と上質な地下水を駆使して、高品質な日本酒や梅酒などの銘酒を製造販売。また、「伏見酒造組合」に加盟する蔵元の一つであり、伏見酒の発展においても欠かせない存在となっています。

この記事では、そんな「城陽酒造」について、伏見の酒文化との関わりやおすすめ銘柄などを紹介しながら、その魅力に迫ります。

山城地域、唯一の造り酒屋「城陽酒造」

城陽酒造は、京都府南部山城地域に唯一蔵を構えている老舗の酒造メーカーです。

創業は1895年の10月。旧姓「島本酒造部」として本格的に酒造りを家業として始め、戦後の苦難な時代を乗り越えた1973年に今の「城陽酒造株式会社」として誕生しました。

現在は、四代目である島本稔大氏が代表取締役社長を務め、日本酒や梅酒の製造販売を行なっています。「料理の味を際立たせながらも、飲み飽きしない食中酒」を目指した酒造りが城陽酒造の特徴で、手間を惜しまず造られた日本酒は、少量ながらも高品質な仕上がりとなっています。

伏見の酒文化との関わり

城陽酒造は、「伏見の酒文化」とも深い関係があります。

日本酒の聖地とも呼ばれる伏見には、伏見区で造られる日本酒を守り、発展させることを目的とした「伏見酒造組合」があります。この伏見酒造組合には、18の蔵元が加盟しており、城陽酒造もその一員です。

2020年には京都の屋台村で行われた「蔵元Day!」や、2023年11月には大手筋商店街で開催された「伏見の清酒まつり」など、伏見酒造組合が主催する様々なイベントでは、城陽酒造も参加し、伏見の酒文化を盛り上げる活動も続けています。

城陽酒造の酒造り

城陽酒造は、古くからの伝統を守りながら、日本酒や梅酒に新しい魅力をプラスしています。その酒造りには、仕込み水の厳選から始まり、伝統を重んじつつも常に新しい挑戦を続ける独自のこだわりが込められています。

水のこだわり

城陽酒造では、仕込み水に高い基準を設けています。仕込む水は木津川の伏流水で、地下100メートルから汲み上げた品質と量が素晴らしい軟水です。この水は全ての作業に使用されており、清潔で安全なお酒づくりに欠かせません。現在も水道水を一切使用せず、自然豊かな伏流水のみを活かして酒造りを行なっています。

米のこだわり

城陽酒造では、米の品質にもこだわり、全ての醸造に使用するお米も厳選されています。京都府産や兵庫県産など、最高級のお米が選ばれ、その品質は一際抜群。特に、京都オリジナルの「祝」や「山田錦」は、特有の芳香や風味を持つお米であり、これらの特長が城陽酒造が造る日本酒や梅酒に深みと豊かさを与えています。

城陽酒造のおすすめ銘柄3選

以下では、城陽酒造のおすすめ銘柄を3つ紹介します。

城陽 純米大吟醸40雫酒

 城陽酒造の代表的な銘柄である「城陽」。城陽酒造の座右の銘である「料理を引き立てる食中酒」をまさに再現した日本酒であり、製造から貯蔵まで城陽酒造のこだわりの全てが詰まっています。

そんな城陽の「純米大吟醸40雫酒」という銘柄は、酒米の王様「山田錦」を40%まで磨き上げ、高級酒などにも使用される「袋吊り」で搾られた極上の一本。袋吊りによって一切の圧力をかけず自重で搾られたことにより、雑味がなく、スッキリとした味わいに仕上がっています。開栓後はフルーティーな吟醸香が広がり、口に含めばその繊細さと上品さに驚かされることでしょう。

徳次郎 純米大吟醸

京都府産酒造好適米である「五百万石」を40%まで磨き、酵母京都221号(別名京の琴)で醸した火入れの純米大吟醸酒です。

五百万石米独特のキレのある味わいに加え、非常に上品な印象を与えるフルーティーな香りが特徴的です。ボトルを開封した瞬間はフレッシュな印象がありますが、時間がたつにつれてまとまりが生まれ、飲みやすい一本へと変化します。価格も手ごろなため、気軽に楽しむことができるおすすめの銘柄です。

長期熟成梅酒 城州

京都府城陽市「青谷梅林」で栽培されている梅の固有品種「城州白」のみで造られた梅酒です。

「城州白」を漬け込んだ梅酒を3年以上じっくり貯蔵したことにより、しっかりとした深みが出ています。バランスの良い酸味の広がりとともに、城州白らしいエレガントな香りもお楽しみいただけます。ロックはもちろん、ストレートやソーダ割り、さらにお湯割りまで幅広く活躍する逸品です。

城陽酒造の概要

社名城陽酒造株式会社
住所京都府城陽市奈島久保野34-1
電話番号0774-52-0003
営業時間(城陽酒造直売店)​​​​平日8:30~17:30※夏季営業日の土曜日は9:00~17:00
アクセスJR奈良線「山城青谷」駅下車、徒歩2分

まとめ

今回は、京都府城陽市に拠点を置く「城陽酒造」の魅力やこだわり、おすすめの銘柄に焦点を当てました。

少量生産ながらも高品質な銘柄が揃っているため、どの銘柄を手に取っても美味しく楽しめるのが城陽酒造の特徴です。

日本酒や伏見の酒に興味がある方にとっても、「城陽酒造」の銘柄は絶対に試していただきたい一本です。城陽酒造が提供する伝統と革新が融合した逸品をぜひご堪能ください。