京都・伏見の老舗酒造「玉乃光酒造」350年の歴史と魅力!

外観写真(画像提供:玉乃光酒造(株))

350年の伝統と現代の進化が生んだ絶品日本酒の数々京都の伏見にある玉乃光酒造は延宝元年(1673年)に創業した老舗酒造です。。今年で創業350周年を迎え、ますます注目を集めています。

玉乃光酒造は、米と米麹だけで造る純米酒にこだわり、日本酒の伝統を守り続けている酒蔵です。また、酒粕を使った料理やお菓子などの商品開発にも力を入れており、酒粕の魅力を広める取り組みも積極的に行っています。

今回は、そんな日本酒の宝庫、伏見の地で輝き続ける玉乃光酒造の歴史や、おすすめ商品などの情報までまとめてご紹介します。

玉乃光酒造:紀州藩の御用蔵として生まれた老舗酒造の歴史

玉乃光酒造人気の定番「注ぐと凍るみぞれ酒」(画像提供:玉乃光酒造(株))

玉乃光酒造は京都伏見の歴史ある日本酒の蔵元。創業は江戸初期、延宝元年(1673年)で、2023年には創業350年を迎えます。

酒銘に使われる「玉乃光」は、「熊野の速玉(はやたま)神社の宮司から天照大神の御魂(玉)がはえるように」という願いを込めて付けられたものとされています。

元々は和歌山県の和歌山市で、紀州藩二代目藩主・徳川光貞公より酒造免許を賜り、紀州藩の御用蔵として創業したのが玉乃光酒造の始まり。しかしその後、戦時下の和歌山大空襲によって、酒蔵が焼失してしまったため、今の京都の伏見に移転することになりました。

歴史は長いものの、1964年に開催された東京オリンピックの際には、他社よりも先に純米酒を広く提供し、進んだ技術をアピールしました。また、最近では、有機栽培米を使用した「オーガニック日本酒」の開発にも積極的に取り組むなど、業界を引率する存在として今なお活躍し続けています。

玉乃光酒造の奥深い魅力

玉乃光酒造は、その歴史の長さだけでなく、奥深く多彩な魅力によっても称賛されています。

 新しい領域への挑戦

玉乃光酒造は、伝統を守りながらも、新しい領域への挑戦も続けている蔵元です。

例えば、2022年9月には「有機純米吟醸GREEN山田錦」と「有機純米吟醸GREEN雄町」という初めてオーガニック認証を取得した日本酒を発売したことで当時話題を集めました。

「オーガニック日本酒」とは、化学肥料や農薬を一切使わない「有機農法」で栽培した酒米のみで醸された日本酒で、米本来の旨みや香りをダイレクトに味わえるという魅力があります。

戦中戦後のアルコールを添加することが普通だった時代に対抗して、「米と麹と水」だけで酒造りを続けてきた玉乃光酒造らしい先進的な試みだと言えます。

そのほかにも、女性や日本酒に馴染みがない方が日本酒の世界へ足を踏み入れるきっかけを作るために、スパークリング日本酒やリキュールなどの新しいカテゴリーにも挑戦しています。

多彩な純米大吟醸の世界

伏見といえば、20以上もの蔵元が集まる酒造りの町として知られていますが、その数ある蔵元の中でも玉乃光酒造は際立った存在で、「純米吟醸蔵」として特異な位置づけがされています。

「純米吟醸蔵」とは、その名の通り、「吟醸・大吟醸」のみを造る蔵元のことを指しますが、玉乃光酒造の純米酒はその多彩なラインナップが魅力的です。

玉乃光酒造といえば「備前雄町100%」の名を思い浮かべる人が多いかと思いますが、そのほかにも、雄町より香り高い「播州久米産山田錦・純米大吟醸」や山田錦の親になる「短稈渡船2号」と言う酒米で造られた「純米大吟醸・短稈渡船」など、バリエーションが豊富です。

それぞれの日本酒は、米の旨味や香り、酸味などのバランスが絶妙で、飲み口も滑らかです。また、精米歩合が低いほど、米の旨味や香りがより強く感じられるため、好みに合わせて選ぶことができます。

玉乃光酒造のおすすめ商品4選

左から「有機純米吟醸 GREEN 山田錦」「純米大吟醸 祝100% 京の琴」「純米大吟醸 備前雄町100% 熟成古酒シルバー」(画像提供:玉乃光酒造(株))

以下では、玉乃光酒造自慢のおすすめ銘柄を4種ご紹介します。ぜひ試してみてください。

備前雄町100% 純米大吟醸

備前雄町100%は、玉乃光酒造の看板商品。酒米の元祖と呼ばれる岡山県産「雄町」を100%使用した純米大吟醸酒となっています。瑞々しいフルーティーな吟醸香と雄町らしいしっかりとした味わいが特徴で、飲み飽きしないのがポイント。キレのある後味も心地よく、余韻を残します。

酒魂(しゅこん) 純米吟醸

酒魂は玉乃光酒造の大定番とされる純米吟醸酒です。酒米の王様「山田錦」と伏見の地下水で醸したことにより、滑らかなお米の旨みと、高酸度のキレのある味わいを楽しむことができます。尖った部分がなく、バランスの良い味わいにまとまっているため、料理の良さを引き出す、食中酒にピッタリ。2022年には、全国燗酒コンテスト2022の「お値打ち熱燗部門(55℃の熱燗)」にて、金賞も受賞しています。

純米大吟醸 短稈渡船(たんかんわたりぶね)

短稈渡船は、酒米の元祖「雄町」の子で、「山田錦」の親にあたる希少な酒米「短稈渡船(2号)」で醸した純米大吟醸酒です。芳醇な香りとキレのある味わいが特徴で、冷やして飲むとさらにフレッシュな印象に変わります。爽快さを感じる青のラベルも魅力的で、知人への贈り物としてもぴったりな一本です。

有機 純米吟醸 GREEN 山田錦

GREEN 山田錦は、有機栽培された酒米の王様「有機山田錦」を100%使用して醸造された純米吟醸酒。環境との調和や、お米のありのままの美味しさを味わえるお酒を目指して造られた自慢のお酒です。香りは穏やかで清潔感があり、味わいはまろやかで優しいです。海鮮物や湯豆腐、魚の塩焼きといったさっぱりとした味に相性抜群です。

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玉乃光酒造の概要

店名玉乃光酒造株式会社
住所京都市伏見区東堺町545-2
電話番号0756115000
営業時間営業時間:9:00~16:00
アクセス京阪丹波橋駅下車、徒歩約15分

まとめ

350年にわたる歴史と、未来へ向けた挑戦。玉乃光酒造は日本酒の新たな可能性を切り拓く存在として、ますます注目を浴びています。

京都の伏見の地だからこそ出せる、銘酒玉乃光のやわらかさとキレのある味わい。そして厳選された酒米と酒造りが今の玉乃光酒造を作り上げています。

その深い歴史と魅力を味わい尽くし、玉乃光のファンになるきっかけを見つけてみてください。