「豊祝」で乾杯!京都・伏見の老舗蔵元「豊澤本店」のこだわりとおすすめ銘柄3選

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日本酒の聖地・京都の伏見には、歴史と伝統を誇る蔵元が数多くあります。その中でも、「豊澤本店」は、明治初期に創業し、150年以上にわたって高品質な日本酒を醸造してきた老舗です。

代表銘柄の「豊祝」は、豊かな祝福を願って造られた、まさに「乾杯の銘酒」と呼ぶにふさわしいお酒です。

今回は、その豊祝の生みの親「豊澤本店」のこだわりやおすすめ銘柄をご紹介します。この記事を読むことで、豊澤本店の魅力を知り、京都の酒蔵巡りの参考にしていただければ幸いです。

伏見の名だたる老舗蔵元「豊澤本店」の輝かしい歴史

京都の伏見区にある豊澤本店は、明治初期に創業した老舗酒造です。伏見酒の代表銘柄である「豊祝」を醸造しています。

もともとは、1800年代に創業者である「豊澤儀助」によって大阪の天王寺で酒類の小売業を営んだのが豊澤本店の始まりとされています。しかし、豊澤儀助自身の「どうせ日本酒を売るのなら、自分で造ったものを売りたい」という思いから、明治初年に酒造業を始めることになりました。

当時は、主要な醸造所を構える奈良で酒造りを行なっていたものの、より良い水を求めて1953年に伏見に同社を移し、現在に至ります。

現在では年間約180klもの日本酒を生産

現在は、年間でおおよそ1000石(約180kl)の酒を販売し、代表的な銘柄「豊祝」をはじめ、「京纒」といった純米大吟醸酒、そして特定名称酒の「清滝の雫」など総計28銘柄を展開しています。これらの銘柄は、主に関西地域を中心に販売されています。

また、5代目の当主である豊澤義也は、創業者儀助の信念である「飲んでいただいた全ての人が楽しく、そして幸せな気分になれるようなお酒」を尊重し、これを今も実践しています。豊澤本店の日本酒は、淡麗辛口の後味を持ちながらも、優しい口当たりが特徴の伏見の日本酒と言えます。

豊澤本店の酒造りに欠かせない2つの要素

豊澤本店は、伏見の銘井水「白菊水」とこだわりの酒米を原料に、伝統的な酒造りによって、上質な日本酒を醸造しています。

伏見の銘井水「白菊水」

豊澤本店の酒造りに欠かせない原料のひとつが、伏見の銘井水「白菊水」。白菊水は、清酒「神聖」で知られる山本本家の酒造りに用いられる名水と知られ、現在は居酒屋「鳥せい本店」の給水場から湧き出る清らかな水です。軟水でありながら、ミネラル分も豊富に含んでおり、豊澤本店の酒造りに最適な水として知られています。

京都産の酒米

酒米には、京都産「祝」や兵庫県産「山田錦」などを使用しています。「祝」は、京都の気候や土壌に合わせて開発された酒米で、粒が大きく、旨味が豊富です。豊澤本店では、この「祝」を主に使用しており、豊澤本店の酒の基調となる味わいを支えています。

また、一部の銘柄には「山田錦」も使用されています。「山田錦」は、日本を代表する酒米で、豊かな香りと旨味が特徴です。豊澤本店では、この「山田錦」をアクセントとして使用することで、味わいの幅を広げています。

豊澤本店のおすすめ銘柄3選

豊澤本店のおすすめ銘柄を3種ご紹介します。

ぜひ、興味のある銘柄を試してみてください。

代表銘柄「豊祝 純米大吟醸 祝」

豊澤本店の代表銘柄「豊祝」。その名は、「いね美のり 國も豊よ 祝ひ酒」という創業者儀助の句からとられており、稲の豊作と国の繁栄を祝うとともに、お酒を飲んで楽しく幸せになってほしいという願いが込められています。

このお酒は、豊祝の中でも、京都特有の酒米「祝」を50%まで精米し、伏見七つ井の一つ「白菊水」をそのまま使用して醸造された、天然水仕込みの純米大吟醸酒です。やや辛口の仕上がりですが、「白菊水」を使用しているため、すっきりとした綺麗な旨味も感じられます。辛味と甘味を兼ね備えているため、特に京料理との相性が抜群です。

白菊水の優しさが伝わる「京纏(きょうまとい) 純米大吟醸」

「京纏」は伏見七つ井の一つ「白菊水」を仕込み水に使い、醸した純米大吟醸酒です。年間にわずか500本しか詰めておらず、大変希少なお酒としても知られています。

酒米の王様「山田錦」を35%まで磨き上げ、白菊水で仕込まれたこのお酒は、豊かな香りと辛口で清涼感ある味わいに加えて、京都の水の穏やかな旨味を楽しむことができます。

天然生竹の旨みが溶け込む「ふしぎな竹酒」

「ふしぎな竹酒」は、竹の中にお酒が入っている不思議な生原酒です。この竹酒には、どこにも栓も蓋も見当たらず、どこからお酒を詰めたのかは秘密。竹のフレッシュな香りと旨みがお酒に溶け込み、優しい味わいに仕上がっています。見た目のインパクトから、贈り物にもぴったりな一本です。

豊澤本店の概要

店名株式会社豊澤本店
住所京都市伏見区南寝小屋町59
電話番号075-601-5341
アクセス伏見桃山駅出口1出口から徒歩約20分桃山御陵前駅出口から徒歩約21分丹波橋駅北出口1出口から徒歩約22分

まとめ

今回は、伏見の酒造「豊澤本店」の魅力を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

豊澤本店は、厳選された素材と伝統に培われた酒造りの技術を融合させ、現代のニーズにも応える高品質な日本酒を生み出しています。

京都伏見の酒蔵巡りの際には、ぜひ「豊祝」で乾杯してみてください。