京都の伏見は日本酒のまちとして有名です。そんな伏見に、カフェ感覚で伏見の日本酒を堪能できる「伏見夢百衆」と呼ばれる施設があるのをご存知でしょうか?
ここは、大正時代に建てられた月桂冠の建物を利用した施設となっており、伏見の酒蔵から選りすぐりの銘柄を取り揃えています。
今回は、そんな大正ロマンの雰囲気と伏見の日本酒まで堪能できる、ちょっと贅沢な日本酒カフェ「伏見夢百衆」について、ご紹介していきます。
伏見夢百衆とは?:大正ロマン溢れる日本酒カフェ
伏見夢百衆(ふしみゆめひゃくしゅう)は、平成15年に京都の伏見にオープンした日本酒カフェです。場所は月桂冠大倉記念館のすぐ近くで、月桂冠旧本店の建物を再利用した施設となっています。
店名は、地元の方がつけたもので、「末長く伏見の酒が愛され、たくさんの人々が集まる場所になってほしい」という願いから「伏見夢百衆」という名がつけられました。
一歩店内に足を踏み入れると、大正6年に着手され、大正8年に完成した月桂冠の旧本店の雰囲気が色濃く残っています。
欄間や違い棚、坪庭などの伝統的な和風建築の要素が見事に保たれつつ、石段や窓枠などの洋風建築の要素との調和も見事なポイントとなっています。
旧月桂冠本店を生かした建物の特徴に注目!
伏見夢百衆の建物は、もともと月桂冠の本店として使用されていたもので、大正時代の建築様式を反映しています。
建物は道路より約1メートル高い位置に建てられており、これは宇治川の氾濫による水害から建物を守るための工夫だそうです。また、伏見の風土を伝える石段や石囲いも見どころで、入口にある五段のものが特に目を引きます。
店内は、かつて営業部と経理部の事務室だった場所が喫茶スペースになっており、畳の間だった場所が今では販売スペースに。さらに壁や棚には、伏見の酒蔵の看板や酒樽も飾られているため、伏見の酒造りの歴史まで感じることができるでしょう。
伏見夢百衆ではどんな伏見の銘柄を扱っているの?
伏見夢百衆では、伏見の酒蔵が提供する約80種類もの日本酒を提供しています。
伏見の酒蔵は、伏見の良質な地下水を使って酒造りをしており、それぞれに特徴のある味わいを持っています。伏見夢百衆では、そんな伏見の酒蔵の中から月桂冠や松竹梅、黄桜など合わせて16蔵元を厳選して取り扱っています。
店主曰く、「お酒は、低アルコールのものから甘味と合わせやすい銘柄まで取り揃えている」とのことなので、日本酒好きはもちろん、お酒初心者でも十分楽しめそうですね。
「きき酒セット」で伏見酒の飲み比べも楽しめる!
伏見夢百衆に訪れたなら、ぜひとも試してもらいたいのが「きき酒」です。
これは、伏見夢百衆で定期的に開催されている人気イベントで、伏見の酒蔵から提供された日本酒を自分で選んで飲み比べることができます。
きき酒セットには、「はんなり、まったり、こだわり、酒米、京みやこ」とそれぞれ全5種類のテーマがあり、その中から3種類ずつおちょこ一杯分の日本酒がついてきます。まずは、よく目で観察してみて、そのあと香りや味を味わいながら、伏見の日本酒の味わいの差を体感してみてください。
また、きき酒の後には、伏見夢百衆の喫茶コーナーで、伏水を使って淹れたコーヒーや、日本酒を使用したスイーツを味わうこともおすすめです。伏見夢百衆のオリジナルメニューで、日本酒との相性も抜群ですよ。
伏見ならではお酒のお土産品も豊富
伏見夢百衆では、日本酒の販売だけでなく、伏見の酒蔵が作ったお酒のお土産品も充実しています。
伏見の清酒を使用した酒まんじゅうや酒粕フィナンシェなど、伏見らしいお土産品のほか、ここ伏見夢百衆でしか手に入れることができない「純米吟醸 百 -MOMO-」といった清酒まで販売されています。フルーティーな味わいで、飲みやすさに定評があるので、お酒に慣れない方への贈り物にもぴったりです。
ちょっとしたお土産はもちろん、日本酒好きにはたまらないお土産まで、伏見ならではの品揃えですので、ぜひ立ち寄ってみてください。
伏見夢百衆の概要
店名 | 伏見夢百衆 |
住所 | 京都市伏見区南浜町247 |
電話番号 | 075-623-1360 |
営業時間 | 10:30~17:00 お休み:月曜 |
アクセス | 京阪本線「中書島」から徒歩約5分 |
まとめ
伏見夢百衆は、日本酒好きはもちろん、日本酒初心者やお酒が苦手な人でも楽しめる日本酒カフェとなっています。
大正ロマンを感じさせるレトロな雰囲気の中で、さまざまな美味しい伏見の日本酒を味わってみてはいかがでしょうか?
伏見の日本酒文化をより身近に感じられる場として、親しみやすい雰囲気も漂っているので、ぜひ伏見観光の際は、この素敵なカフェで贅沢なひと時を過ごしてみてください。